■スズキ アルトラパン VS ダイハツ ミラトコット
●2020年販売台数:スズキ アルトラパン 2万5011台 > ダイハツ ミラトコット 1万583台
どちらも女性ユーザーをターゲットに開発されたキュートなデザインの軽乗用車だ。走りの楽しさより、色遣いなどのファッション性の高さを売りにする。
その元祖ともいえるアルトラパンは3代目で、メカニズムはアルトと共通だ。ターボの設定はない。
軽量ボディだから軽やかに加速し、街中での走りを得意とする。視界がよく、日常の運転シーンで扱いやすいのが最大の美点だ。
直接のライバルとなるのがミラトコットである。アルトラパンを意識して開発しただけに上手にまとめ、先進安全装備も充実させた。ミライースをベースにした新種で、女性好みのデザインを盛り込んでいる。
だが、デザインにとがったところが薄いこともあり、知名度はアルトラパンに及ばない。そのため販売台数で大きな差がついた。
両車とも街中メインの使い方では、立体駐車場も無理なく使えるなど、日常の使い勝手は優秀だ。燃費やドライバビリティは、マイルドハイブリッド搭載のアルトラパンが一歩リードしている。
追従クルーズコントロールがないなど、運転支援システムは両車とも物足りない。
大いに迷うが、オシャレ感覚が強く、燃費もいいアルトラパンの勝ちとする。
●スズキ アルトラパンの勝ち!
■スズキ アルトワークス VS ダイハツ コペン
●2020年販売台数:スズキ アルトワークス 3万8360台 > ダイハツ コペン 2829台 ※アルト+アルトワークスの台数
ターボの「RS」をさらにスポーティにして2015年に追加されたのがアルトワークスだ。エンジンは低回転から太いトルクを発生し、軽量だから痛快な加速を見せつける。
これに対しコペンのターボエンジンは高回転型で、切れ味が鋭く、伸びもいい。
だが、コペンの最大の売りは、電動開閉式のアクティブトップを採用してオープンの爽快感と快適なクーペの感覚、その両方を手軽に楽しめることだ。
ハンドリングも軽快で、気持ちいい走りを満喫できる。特にGRスポーツはオープンボディとは思えないほど剛性が高く、路面追従性も素晴らしい。
一方のワークスはキビキビとしてソリッドな乗り味が売りだ。レカロ製のスポーツシートもフィットする。
買い得感が高いのはアルトワークスだが、所有する楽しさや目立ち度はコペンが上だ。4種あるデザインも魅力。
●ダイハツ コペンの勝ち!
■スズキ エブリイワゴン VS ダイハツ アトレーワゴン
●2020年販売台数:スズキ エブリイワゴン 1万6027台 > ダイハツ コペン アトレーワゴン 4369台
エブリイワゴンは商用軽1ボックスがベース。標準ルーフとハイルーフを設定し、クラス最長の室内長が自慢だ。後席でも足元と頭上は広々としており、積載能力も高いレベルにある。
アトレーワゴンもキャブオーバー型の商用車に手を加え、ワゴンに仕立てた。こちらもキャビンと荷室は広い。後席はエブリイワゴンと同様に180mmもスライドして分割可倒する。
エンジンは両車とも3気筒ターボで、4速ATを組み合わせている。車重は1トンだが、荷物を積んでも余裕がある。
ハンドリング性能はハイトワゴンに遠く及ばない。だが、フットワークの軽やかさやブレーキング時の収まりのよさは、設計の新しいエブリイワゴンが少し上をいく。
軽キャブワゴンとして初めて後退時ブレーキサポートを導入するなど、魅力的なのはエブリイワゴンだ。
●スズキ エブリイワゴンの勝ち!
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