LF-Zエレクトリファイドは驚きに満ちたEVのスーパースポーツ!?
さて、今回発表されたLF-Zエレクトリファイドがどんなモデルなのか、解説していこう。
エクステリアは、これまで2018年1月の発表されたレクサスLF-1リミットレス、2019年10月の東京モーターショーで発表されたLF-30エレクトリファイドの発展型といえるもので、EVならではの低いノーズ、後方にピークを持たせた滑らかなキャビンを中心に、連続するシルエットで全体のフォルムを構成、大径タイヤを4隅に配置し、低重心でワイドなフォルムを実現している。
発表されたボディサイズは全長4880×全幅1960×全高1600mm、ホイールベースは2950mm。
現行レクサスLXは、全長5080×全幅1980×全高1910mm、ホイールベースが2850mmだから、レクサスLF-ZエレクトリファイドはレクサスLXに比べて全体的にやや小さく、全高の低いロー&ワイドなフォルムであることがわかる。
注目はレクサスの顔ともいうべきスピンドルグリル。LF-Zエレクトリファイドでは、ボディ全体のアーキテクチャーとして「スピンドルボディ」に進化。レクサスブランドのアイコンを、グリルから立体的なボディ造形として捉えたのだ。
ボディサイドはフロントタイヤからリアタイヤへの淀みなく変化するドア形状の抑揚やタイヤ周辺の張り出したフレア形状の艶やかな面造形が施されている。
リア回りのデザインは、クリーンでシンプルな水平基調のデザインに、張り出したタイヤを強調する造形を組み合わせることで、トルクフルな駆動力の力強さを表現。
また横一文字の薄型リアコンビネーションランプに新たにLexusロゴを配した表現とすることでフロントとともに次世代のレクサスを象徴するデザインとしている。
1充電あたりの航続距離は600km、バッテリー容量は90kWh、0→100km/h加速は3.0秒!
さて、LF-Zエレクトリファイドはどんなパワートレインを搭載しているのだろうか? 発表された資料を見ると、リチウムイオンバッテリーの容量は90kWh、最高出力400kW(約544ps)、最大トルク700Nm(71.4kgm)。最高速度200km/h、0~100km/h加速は3.0秒、1充電あたりの航続距離はWLTPで600kmと公表されている。
100kWhのリチウムイオンバッテリーを搭載するテスラのSUV、モデルXの0~100km/hは、ロングレンジが3.9秒、PLAIDが2.6秒。WLTPの航続距離はロングレンジが580km、PLAIDが547kmだから、LF-Zエレクトリファイドの実力が窺い知れるというもの。
ちなみに日産アリアは65kWhと90kWhの2WDと4WDがラインナップされる。65kWは160kW(218ps)、300Nm(30.6kgm)で最高速度は160km/h、WLTCモードの航続距離は450km(2WD)。
2WDのリチウムイオン電池容量を90kWhに拡大したグレードは、最高出力が178kW(242ps)、最大トルクは300Nm(30.6kgm)になる。
0~100km/h加速は7.6秒で、最高速度は160km/hだ。WLTCモードによる航続可能距離は、最大で610kmまで伸びる。駆動用電池の容量、航続可能距離ともに、65kWh仕様の1.4倍だ。
4WDの65kWh搭載車では、後輪側のモーターが加わることで最高出力は250kW(340ps)、最大トルクは560Nm(57.1kgm)に向上する。
0~100km/h加速は5.4秒で、最高速度は200km/hだ。後輪側にモーターを加えたことによる加速性能の向上は大きい。航続可能距離は最大430kmだから、同じ65kWhのリチウムイオン電池を搭載する2WDの450kmに比べて20km短い。
アリアで最もパワフルなのは、4WDの90kWh搭載車だ。動力性能は4WDの65kWh搭載車以上に高く、最高出力は290kW(394ps)、最大トルクは600Nm(61.2kgm)に達した。
0~100km/h加速は5.1秒に向上して、最高速度は200km/hだ。航続可能距離は最大580kmとなる。
レクサスLF-Zエレクトリファイドは、この最もパワフルなアリアの4WD、90kWh仕様がライバルとなるが、0~100km/h加速はLF-Zエレクトリフィードの3.0秒に比べ、アリアの90kWh、4WDは5.1秒だから、圧倒的にレクサスLF-Zエレクトリフィードのほうが速い。
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