■新たに発生した別の箇所の渋滞とは?
「東名高速道路上り線は、大和トンネルを先頭に〇〇kmの渋滞」というアナウンスは、もはや聞かれなくなっている。ただ、今度は「綾瀬スマートIC付近」を先頭に渋滞するようになっている。つまり、渋滞の先頭が3kmほど名古屋寄りに移動した。
海老名SAから綾瀬バス停(現綾瀬スマートIC)付近まで約3kmの拡幅は、18年前の2003年に完成している。この時は、綾瀬バス停を先頭にした上り渋滞が解消し、その先の大和トンネル付近が渋滞の先頭に変化した。それが今回の拡幅で、再び綾瀬付近に渋滞の先頭が戻ったのだから、渋滞の神秘と言おうか、もぐら叩きと言おうか。
では、効果がゼロかというと、そうではないだろう。まだ正確なデータは発表されていないが、以前よりも渋滞の通過速度は若干速くなったように感じている。以前は、大和トンネル付近を先頭に自然渋滞が発生し、それが綾瀬スマートインター付近の車線減少部に伸びると、合流渋滞も重なって、速度が著しく低下していた。しかし、大和トンネル付近の拡幅で、そこを先頭にした渋滞はなくなったので、綾瀬スマートインター付近の車線減少部での合流渋滞の速度が、以前より速くなっている。
ちなみに、18年前の拡幅では、「渋滞回数や渋滞距離に改善は見られなかったが、渋滞内の速度が約3割向上し、通過時間が短縮された」(2005年の国交省の調査)とのデータがある。今回も、上り線の渋滞に関しては、2~3割、通過時間が短縮されるのではないだろうか。ただ、その程度の渋滞緩和には、気づかないドライバーが多いのも事実。東名高速の海老名JCT―横浜町田間は、上下線とも、相変わらず渋滞することだけは間違いない。
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