■新型WRXはどれほど進化したのか?
やはり新型WRX最大のトピックスは、WRXとして初めてスバル・グローバル・プラットフォーム(SGP)を採用し、ボディやシャシーが高剛性化したことで走りと動的質感を進化させたことだろう。
SGPの採用により、シャシーの剛性を高め、重心高を低くすることで、乗り心地とハンドリング性能を大幅に向上。
さらに構造用接着剤を増加したことにより、全体的なねじり剛性が28%、サスペンションの取り付け剛性が75%向上。
またボディに直接取り付けられたリアスタビライザーバー(サブフレームと比較して)により、効率的に動くようになり、コーナリング時のロールが低減したという。
すでにSGPによるボディやシャシーの進化はレヴォーグで実証されているが、新型WRXではステアリング操作への応答性や不快な振動や揺れも低減。
またボディ剛性の高さを生かして路面からの 入力に対する足回りのしなやかな動きを実現するため、サスペンションジオメトリーを最適化 。
先代モデルに対し、サスペンションの実用ストロークを伸ばし、接地性や安定感を向上したという。つまり、走りの性能と乗り心地を両立させたということだ。
さらにモーターアシスト軸とドライバーの操作軸を別とした、デュアルピニオン式の電動パワーステアリングを採用することで、滑らかで応答遅れのないスポーティなステアフィールを実現したという。
■275ps/35.7kgmを発生するFA24型ターボを搭載!
発表された米国仕様のエンジンは2.4L、FA24型水平対向4気筒ターボで、271hp(274.8ps)/5600rpm、258Ib-ft(35.68kgm)/2000~5200rpm。ちなみに米国仕様のWRXは日本仕様ではS4となり、当然WRX STIも今後用意されることになる。
今回発表された米国仕様のグレードはGTとリミテッドの2種類だが、リミテッド(オレンジ)には6速MT、GT(ガンメタ)には8速のマニュアルモード、パドルシフトを備えたスバル・パフォーマンス・トランスミッションと呼ばれるCVTが搭載されていた。
このスバル・パフォーマンス・トランスミッションはスポーツ変速制御を備えており、Dレンジでの走行中もドライバーの加減速操作に応じて変速をレスポンスよく行えるようになったという。具体的には、最大30%速いアップシフト(2nd→3rd)と50%速いダウンシフト(3rd→2nd)が実現。
AWDシステムは、6速MT車がビスカスLSD付きセンターデファレンシャル方式AWD、スバル・パフォーマンス・トランスミッション搭載車がVTD(不等&可変トルク配分電子制御式AWD)を採用。
スバル・パフォーマンス・トランスミッション搭載のAWDシステムはAWDならではの安定性とスポーティな回頭性を両立。さらにドライブモードセレクト機能を備えたグレードではLSDトルクを制御することでさらに回頭性を高めるAWDスポーツモードも設定している。
また足回りには、ドライブモードセレクト機能を備えたGTグレードにスポーティさと上質さを両立する電子制御ダンパーを採用(日本仕様のSTIスポーツに相当)。路面や車両の状況に合わせてリアルタイムにダンパー減衰力を可変制御し て、揺れの少ないフラットな乗り心地を実現。
気になるアイサイトについては画角を拡大した新世代アイサイト(アイサイトX)スバル・パフォーマンス・トランスミッション搭載車に標準装備。電動ブレーキブースターを組み合わせることで、プリクラッシュブレーキの作動領域をさらに拡大し、交差点での衝突回避をサポート。
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