■日本仕様のWRX S4はCVTのみ、日本発表は2021年10月下旬
続いて、新型WRXの日本仕様となるWRX S4はどうなるのか? スバルディーラーから入手した、今わかっていることすべてをお伝えしていこう。
まず、日本での発表時期は、2021年10月下旬、2022年初頭からデリバリーが始まる予定。ちなみに印象的なこのボディカラーはソーラーオレンジパールで、新型WRX S4のイメージカラーとなる。
また、ボディカラーは全8色が用意され、BRZで初出のイグニッションレッドも設定される。このほか、スバルお決まりのWRブルーなども設定され、2020年5月に500台限定で即完売した初代「WRX S4 STI Sport ♯」に設定されていたセラミックホワイトが通常のパールホワイト系に代わって設定されているのも特色だ。
日本仕様の新型WRX S4のボディサイズは全長4670×全幅1805×全高1465mm、ホイールベース2675mm。全幅と全高は米国仕様と日本仕様では異なる。米国仕様の全幅は1827mmだから22mmも狭くなっている。
新型WRXのボディサイズは、全長4595×全幅1795×全高1475mmの初代WRX S4に比べ、全長が75mm長く、全幅が10mmワイド、全高が10mm高い。ホイールベースは2650mmから25mm拡大した。車重も初代の1540kgから1600kgに増加している。
パワートレーンは初代のFA20ターボに代わり、米国仕様と同じFA24ターボが搭載される。日本仕様のスペックは最高出力275ps/5600rpm、最大トルク38.2kgm/2000~4000rpmとなる。
一見、初代WRX S4のFA20ターボが発揮する300ps/40.8kgmに比べて見劣りするスペック数値になっているのだが、そこはスバルも既存ユーザーからの突っ込みに対して万全の対策ずみ。
初代のFA20ターボはピークパワーの300psが持続できるのは一瞬であり、トルクフルな特性ながらピーキーな部分もあった。それが新型では排気量アップという恩恵もあり、全速域で新型は先代モデルよりもタイムアップを果たしているのだという。
トランスミッションは残念ながら日本仕様には6速MTは用意されず、改良型となるスポーツリニアトロニックCVT(スバル・パフォーマンス・トランスミッション)が採用される。WLTCモード燃費は11.0㎞/Lをマーク。
量産モデルでもVIZIVパフォーマンスコンセプトの特徴的なクラッティングをほぼ忠実に再現し、リアディフューザーが後方に大きく突き出たスタイルは実にインパクトがある。
これは北米ユーザーの要望を色濃く反映しているとのことで、「WRXシリーズの原点とは何か」を突き詰めたうえで、このスタイリングを採用したのだが、その半面、初代WRX S4のスタイルは「おとなしすぎる」との声が北米市場を中心に出ていたそうで、今回の新型WRX S4のアクの強いスタイルを日本のユーザーがどう受け止めるかについては注目したいところだ。
新型WRX S4のグレードは4グレード展開となり、「GT-S」、「GT-S EX」、「STI Sport」「STI Sport EX」。各々にアイサイトXが約35万円でプラスされる。
STI Sportの2グレードにはZF製電子制御ダンパーが採用されるのは現行型レヴォーグ同様だ。レヴォーグの電子制御ダンパー採用車はドライブモードセレクタを標準装備化していたが、新型WRX S4のSTI Sportグレードでは、その味の変化をより走りの方向に振った変更を施しているというのもWRXシリーズらしい。
気になる価格は現時点ではまだ判明していないが、初代モデルの後期型が340万~416万円だったことから、新型は360万~450万円の設定となる模様。期待して待ちたい!!
なお、今回の新型WRX S4発表と同時にレヴォーグにもこの2.4Lターボ車が追加設定される。初代レヴォーグの2Lターボ車オーナーは「待ってました‼」と言わんばかりのハイパフォーマンスモデルワゴンになりそうだ。
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