これハイエースってマジか… 働く車のエグい頑丈さと競技で魅せた意外な奥行き

クルマ好きも満足させる「走りが楽しいハイエース」!?

国沢氏がドライブしたラリー本番仕様のハイエース。86などに混じって豪快にドリフトする姿は異様な迫力だったが、今回試乗したデモカーの2号車は、こちらをロードカーに仕立てたといえる1台
国沢氏がドライブしたラリー本番仕様のハイエース。86などに混じって豪快にドリフトする姿は異様な迫力だったが、今回試乗したデモカーの2号車は、こちらをロードカーに仕立てたといえる1台

●デモカー2号車

 こちらは2Lガソリンの5速MT(!)ベースとなるラリーのレッキ車(※ラリー前のコースの下見に使うクルマ)だ。

 1号車との違いはダンパーがターマックラリー仕様のネオチューンとなっている点とタイヤを最大積載量の変更のうえでスポーツタイヤに換えたこと、インテリアはセミバケットシートとアフターパーツのステアリングが装着されている。

 2号車はいわば全日本ラリーに参戦するハイエースのロードカー版で、例えるならニュル24時間レースを走った初代86のレーシングカーと、初代86前期型の最後に100台限定車であったコンプリートカーのGRMNのような関係だ。

 乗ってはじめに驚いたのが、ハイエースのMT車は初めてだったこともあり、シフトフィールが剛性感タップリの「いかにもプロ用」だったことで、クルマ好きならこのMTだけでも楽しいだろう。

 ラリー仕様のサスペンションというと乗り心地が悪そうなイメージがあるかもしれないが、ラリーはターマックでも荒れた舗装を走ることが当たり前なのでそんなことはまったくなく、スポーツモデルのいいサスペンションのように「硬いけどしなやか」にサスペンションが動き、不快感はまったくない。

 コーナーも、ステアリングが小さくなっていることもあり、シャープにクリアでき、クルマ好きがハイエースに乗るならこんな仕様も楽しいと思う。

◆  ◆  ◆

 ハイエースは乗るたびに奥深さを実感するクルマである。

 そんなクルマなだけに登場から17年経ってもコンスタントに売れ続けており、これほど完成され、発展性も広い200系ハイエースは、もしかすると永久に不滅なクルマなのかもしれない。

ARKカムイラリーに出場した国沢光宏氏。ハイエースの普段とは違う一面を「走る実験室」で実証。働く車に留まらない驚くべきポテンシャルも人気の秘訣かもしれない
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【画像ギャラリー】未舗装路で86顔負けドリフト!? まるでハイエースと思えない豪快すぎる走り(13枚)画像ギャラリー

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