価格高騰でもなぜやらない? ガソリンが25円安くなる「トリガー条項」と凍結を解除すべき決定的理由


■続く「二重課税」 ガソリン価格を値下げすべき理由とは?

経済産業省はガソリン価格の高騰を抑えるため、石油元売り会社に補助金を交付する方針を打ち出した。なぜトリガー条項を実施しないのか…(photo/mikitea-Stock.Adobe.com)

 そこまで踏み込める理由は、燃料の価格には、本来納める必要のないガソリン税が含まれているからだ。

 ガソリン税は、もともと道路建設などに充てられる道路特定財源として設けられた。道路の恩恵を受けるのは自動車ユーザーという考え方に基づき、道路特定財源のガソリン税をガソリン価格に上乗せして徴収していた。

 ところが道路特定財源制度は、2009年に廃止されている。この時点でガソリン税も課税根拠を失ったが、今でも徴収は続き、一般財源(普通の税金)として使われている。つまりクルマのユーザーは、多額の税金を不当に徴収されているわけだ。

 元・道路特定財源はほかにもあり、自動車重量税も徴収が続く。自動車取得税も元・道路特定財源で、消費税率が10%になったら廃止することになっていた。確かに廃止されたが、その代わりに、自動車取得税に似た環境性能割という新しい税金が導入されている。自動車取得税は、名称を変えて今でも存続しているわけだ。

 しかも燃料の価格に含まれる税金は高額だ。ガソリン価格が1L当たり160円とすれば、ガソリン本体の価格は88.85円に過ぎず、残りはガソリン税が53.8円、石油税は2.8円、消費税は14.55円になり、160円のうち、71.15円が税金で占められる。

 しかも消費税の10%は、ガソリン本体+ガソリン税+石油税の合計額に課税されるから14.55円に達する。完全な二重課税だ。

 レギュラーガソリン価格が1L当たり160円でも、本体価格は88.85円だから、本来なら10%の消費税を加算した97.74円で販売すべきだ。ガソリン価格が高騰している今でも、マトモな課税であれば、1L当たり100円に収まる。

 また、ガソリン税の53.8円と石油税の2.8円は、常に同じ税額を徴収する。従って以前のレギュラーガソリン価格が1L当たり120円の時は、本体価格はわずか43.4円であった。120円の時にはユーザーから苦情は生じないが、この時にはガソリン価格の64%を税金が占めていた。これも問題だ。

 以上のように燃料の価格には、課税根拠を失った多額の税金が含まれている。トリガー条項を実施するとか、補助金を交付する以前の話として、燃料価格に含まれる不当な税金を排除すべきだ。

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