■北米:日産フロンティアPRO-X
フロンティアは日本車ではハイラックス級となるミドルピックアップトラックで、3.8LのV6エンジンを搭載するモデルだ。
フロンティアに設定されるオフロード仕様のPRO-Xは、機能面ではオフロードタイヤを履き、オフロードにも対応するようセッティングされたビルシュタインショックアブソーバー、電気式のリアデフロック、金属製のフロントアンダーガードなどを装着。
エクステリアにはオーバーフェンダーが加わり、インテリアもメーター内にクルマの横方向の傾斜角などを表示する機能を装備し、シートをはじめとした各部にオレンジのアクセントがあしらわれ、気分が高揚する雰囲気を持つ。
■北米:スバルアウトバック&フォレスターウィルダネス
ラージクロスオーバーモデルのアウトバック(日本名:レガシィアウトバック)とミドルSUVのフォレスターは、北米での販売比率が多いスバルにとっては大黒柱となるモデルである。
両車をはじめとしたスバルのクロスオーバー、SUVは乗用車ベースながら、標準車でも本格的なSUVに匹敵する高い悪路走破性を持つが、それをさらに高めたのがウィルダネスだ。
アウトバックには2.4Lターボ、フォレスターには2.5LNAという現在両車の日本仕様には搭載されないエンジンに設定されるウィルダネスは、もともと十二分だった最低地上高をさらに高め、タイヤはサイズダウンしたオールテレーンタイヤを履く。
さらに、悪路でのトラクションを高めるXモードの作動速度域の拡大、ファイナルギアのローギヤード化、牽引性能の強化が施されるなど、本格的な内容となっている。また、自動車メーカーのカタログモデルらしく、アイサイトもウィルダネスに合わせて再チューニングされている。
内外装もエクステリアは前後バンパー下部のガードの追加、ルーフレールの強化、インテリアは汚れに強く掃除もしやすい合皮地のシート、ラゲッジスペースのフロアとリアシートバックを樹脂製とするなど、内外装のオフロード仕様化もソツがない。
ウィルダネスは日本導入を期待されているモデルだが、日本導入についてはスバルがCAFE(企業別平均燃費規制)に余裕がないこともあり、北米仕様の公表される燃費が悪化しているため、残念ながら当面ないようである。
■まとめ
日本でSUVやクロスオーバーのオフロード仕様を必要とする人は、ほとんどいないのが実情だろう。
しかし、SUVやクロスオーバーもスポーツモデルなどと同様に「その性能を使うことはほぼないけど、持っている」というのも魅力であり、RAV4アドベンチャーオフロードパッケージやCX-5フィールドジャーニーに続くオフロード仕様が日本でも増えることを期待したい。
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