絶滅危惧種!? いやいや元気で愛してます!! 旧車好き20〜30代オーナーの生態

絶滅危惧種!? いやいや元気で愛してます!! 旧車好き20〜30代オーナーの生態

 若者のクルマ離れが叫ばれて久しい。レンタカーやカーシェアリングを手軽に利用できる時代だけに、選択肢や価値観の多様化、生活必需品となった携帯電話の固定費がかさむなどの懐事情……。若者がクルマ離れになった要因はさまざまで、ひとつに絞り込むことは難しい。

 そんななかでも、高エンゲル係数をものともせず、クルマ、それも旧車や絶版車を所有する20〜30代に直撃アンケート取材を敢行! 忖度なしの本音トークを聞き出した。そこで見えたものとは?

構成&文/松村透(クルマ業界に精通するディレクター兼ライター)
写真/松村透
初出/ベストカー2018年9月26日号


■なぜ旧車を選んでいるのだろうか?

 自分と同世代かクルマのほうが〝年上〟というケースも珍しくなかった今回の調査結果。なぜ20〜30代オーナーは旧車を選んでいるのだろうか。

 限られた母数だが「今のクルマでは得られないフィーリングやデザイン」を重視する傾向が強い。度重なる故障や純正部品の入手が困難でも、それを上回って余りある魅力があるのだろう。

 そして現代は多くの人がSNSを通じて自分をアピールする時代でもある。20〜30代のオーナーにとって「人と被らないこと」は重要ポイントのようだ。そのため、自分の世界観をアピールするうえで旧車は欠かせない存在なのだ。

 しかし、個性を主張したいからと無闇に改造するのではなく、そのクルマならではのよさや持ち味をきちんと理解したうえで所有している。そういう点も実に興味深い。

各旧車オーナーさんへの質問は10項目をお願いした。

オーナーさんへの質問
Q1:年齢・所在地Q2:所有車の年式・メーカー・車名・グレード名
Q3:購入時の金額・所有年数
Q4:なぜこのクルマを購入したのですか?
Q5:このクルマのイチ推しポイントは?
Q6:このクルマの好きなところは?
Q7:苦労していることはありますか?
Q8:部品は手に入りますか?
Q9:若者のクルマ離れについてどう思いますか?
Q10:ズバリ、このクルマの魅力とは?

■トヨタ3代目ソアラ(1999年式)

[新車時の横顔]1991年に登場した3代目ソアラは高級パーソナルクーペとして名を馳せた。価格327万円〜

TUNAさん
Q1年齢・所在地27歳/静岡県。Q2所有車:1999年トヨタ ソアラ 3.0GT Gパッケージ。Q3購入時の金額・所有年数:45万円/約1年半。Q4なぜこのクルマを購入したのですか?:高校生の頃の憧れ。以来欲しいと思う個体をずっと待っていました。Q5このクルマのイチ推しポイントは?:特にカスタムしていない内外装。Q7苦労していることはありますか?:純正タイヤと同じサイズの銘柄が少なくなってきたこと。Q9若者のクルマ離れについてどう思いますか?:若者のクルマ離れといわれて久しいけど、ひと昔前に比べるとクルマに興味があると感じます。それでも若者が購入などに至らないのは、所有するまでのシステムの煩雑さや物を持つことに対する心理的な負担感が大きいのではないか、と思います。Q10ズバリ、このクルマの魅力とは?:好きな時間に好きなペースでプライベートな空間と一緒に移動できること。

■BMW M3(1986年式)

[新車時の横顔]1985年登場。ブリスターフェンダーの迫力あるボディに2.3L直4DOHCエンジンを搭載したE30型M3はDTMでも大活躍

さときさん
Q1年齢・所在地:25歳/千葉県。Q2所有車:1986年式BMW M3改(E30型)。Q3購入時の金額・所有年数:約500万円/約3年。Q4なぜこのクルマを購入したのですか?:E30型のM3は憧れのクルマでした。Q5このクルマのイチ推しポイントは?:エンジン、大容量のガソリン安全タンク(トランクに埋め込み)、ワンオフで製作したダッシュボード。Q6このクルマの好きなところは?:現代のクルマにはないデザイン。Q7苦労していることはありますか?:消耗品の交換。Q9若者のクルマ離れについてどう思いますか?:旧車に乗ればクルマから離れられなくなるはず(笑)。Q10ズバリ、このクルマの魅力とは?:自分にとってのモチベーションです。

次ページは : ■トヨタ AE86スプリンタートレノ(1985年式)

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