国産ガソリンターボ車の長所と短所【後編/三菱、スバル、スズキ、ダイハツ】


■スズキ/小さなターボでパワフルに!

TEXT/斎藤 聡  ※採点は100点満点

●1L、直3ターボ(斎藤評価:75点)

スイフトRSt、バレーノに搭載されているK10C型1L、直3ターボは102ps/15.3kgmを発生

●1.4L、直4ターボ(斎藤評価:65点)

スイフトスポーツに搭載されているK14C型直4、1.4Lターボは140ps/23.4kgm。エスクードのK14C型1.4Lターボは136ps/21.4kgm

大排気量エンジンを持たないスズキだが、ターボを導入してのエンジンのダウンサイジングは、世界的なエンジンのダウンサイジング化の流れに乗っている。

小さなエンジンを、ターボを使ってパワフル(トルクフル)に仕立てるのは、軽自動車を得意とするスズキにとっては別段新しいことではない。

これまで軽自動車でやってきたことを乗用車でやればいいだけのこと。豊富なノウハウを持っているから、セッティングの抑揚の付け方にもメリハリがある。

その好例がスイフトのふたつのターボだろう。スイフトRStの1L、直3ターボは、マイルドターボ的な味つけで、低中回転域のトルクを膨らませ、日常域でのドライバビリティを高める味つけとなっている。

6速ATを組み合わせるあたりもターボによる低中回転域のトルク感を感じさせるためだ。比較的小さいサイズのタービンを使い、低中回転域のトルクを膨らませることで加速に力感を出し、6速ATを組み合わせることで伸び感を補足している。

一方、スイフトスポーツの1.4L、直4ターボは、ターボラグを恐れず低回転域のトルクよりも中高回転域のトルクとパワーの伸び感を重視した味つけ。エントリースポーツカーとしてややピーキーではないか? という見方もできるが、ターボエンジンらしい刺激をアクセントにすることで、単に速いだけでなく面白さも加味している。

あえて不満を挙げれば、せっかく育ててきたこれまでの1.6L、NAエンジンをあっさり手放してしまったこと。1.4Lターボのセッティングがややピーキーで、初心者向けでないこと。

■ダイハツ/そこそこの燃費で扱いやすい!

TEXT/斎藤 聡 ※採点は100点満点

●1L、直3ターボ(斎藤評価:50点)

ダイハツトール(兄弟車のトヨタタンク&ルーミー、スバルジャスティ)に搭載されている1L、直3ターボは98ps/14.3kgmを発生

トールに搭載した1Lの3気筒ターボについて、ダイハツでは「NA1.5L相当のトルクを幅広い回転域で発揮する」と言っている。

実際のところ、ターボのレスポンスが特別鋭いとか、エンジンが特別シャープに回るということはないが、低中回転域のトルク感はかなり充実しており、CVTとのマッチングもあって、普通に使いやすいエンジンに仕上がっている。

これはエンジン自体の性能というよりもCVTとの組み合わせを含めたトータルチューンによるところが大きいと思う。

JC08モード燃費は1L3気筒、NAが24.6km/Lだが、この1L、3気筒ターボは21.8km/L。最高の燃費性能を求めず、そこそこに優秀な燃費性能を備え、特別にシャープではないけれど普通に使いやすいエンジンをあえて作ったところが興味深いところだ。

コストパフォーマンスの点ではとてもリーズナブル。不満はエンジンの面白みのなさだ。

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