なぜこんなにも美しいのか!!! 外国人デザイナーが手がけた美しい日本車6選

■日産410ブルーバード/ピニンファリーナ

1963年9月に登場した410型ブルーバードはピニンファリーナによるデザイン

欧州調の尻下がりのデザインだったが、販売不調でコロナに抜かれたため、マイナーチェンジでデザインを変更した

ピニンファリーナといえば、フェラーリのデザインで世界一有名なカロッツェリアだが、日本車のデザインもいくつか手掛けている。

代表的なのは、1963年発売の2代目ブルーバード(410系)だ。初代に比べると明らかにモダンかつヨーロピアンな、美しい曲線を持っていたが、尻下がりのデザインが国内では大不評。ハイブロウすぎて、当時の日本人には理解できなかったのだ。

あまりの不評により、マイナーチェンジでは尻下がりのラインを修正する屈辱を味わった。

この失敗が尾を引いたのか、その後市販化されたピニンファリーナ・デザインの国産車は、思ったより少ない。

シティカブリオレは、ベースのシティの改修にすぎないし、パジェロピニンは、パジェロイオの欧州向け生産をピニンファリーナが担当していたことから、エクステリアの加飾部をリデザインしたにすぎない。

ホンダとの関係も深く、NSXの前身といわれるHP-Xコンセプトはピニンファリーナの作品。惜しまれるのは、ホンダのコンセプトモデル「アルジェント・ヴィーヴォ」だ。これは大変に美しい2シーターオープンスポーツで、いま見ても慄然とする。

同じ1995年に発表されたSSMではなく、仮にこちらがS2000のデザインベースになっていたら……と、夢想せずにはいられない。

■ホンダHP-Xコンセプト

NSXの前身といわれる1984年に発表されたホンダHP-Xコンセプトはピニンファリーナの作品

■ホンダ・アルジェントヴィーヴォ

1995年に東京モーターショーのホンダブースにてピニンファリーナから発表されたホンダ・アルジェントヴィーヴォ(イタリア語で流動する銀)。NSXから流用されたトランスミッションやサスペンションなどをピニンファリーナが独自設計し、2.5L、5気筒エンジンを搭載

セルジオ・ピニンファリーナ(1926年9月8日、イタリア・トリノ生まれ。2012年7月3日没)。セルジオ・ピニンファリーナ氏の父、ジョバンニ・バッティスタ・ファリーナによって1930年に設立されたカロッツェリア・ピニンファリーナ社。彼の愛称がピニンだったことからピニンファリーナという社名がつけられた。1930年代にはアルファロメオ、フィアットなどのデザインを手がけ、その後フェラーリから声がかかり、デザインを手がけるようになると、その名が大きく知れ渡ることになる。セルジオ・ピニンファリーナはトリノ工科大学の機械工学科を卒業後、1950年に父親が経営していたピニンファリーナ社に入り、1961年には父親に代わりCEOに就任。在任中はフィアットをはじめとする自動車メーカーの受託生産事業を拡大することで、一品製作を主体としていた従来型カロッツェリアからの脱皮を図った。2012年7月3日、自宅にて死去。享年85歳。 主な作品:フェラーリ/250GT、デイトナ、BB、ディーノ、テスタロッサ、288GTO、F40、F50,エンツォ、308、348、F355、360モデナ、458イタリア、456GT、550、612、FF。アルファロメオでは164、スパイダー、GTV。プジョーは306、406ほか

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