クルマの命綱! 知ってますかブレーキの異常を知らせる前兆と整備方法


■ブレーキマスターシリンダーも侮れない

足元のブレーキペダルを踏んだ力は、ブレーキブースター(倍力装置)で力を増し、上写真のマスターシリンダーによって液圧(油圧)に変換される。その圧力はブレーキオイル(ブレーキフルード)で満たされている配管を通って伝わり、車輪に装着されたブレーキに届く

 ブレーキペダルの踏力を、液圧に変えるのはマスターシリンダーという部品。この内部のピストンに使われているシールなども摩耗するが、シリンダー内壁の精度が向上したことで、10万kmくらいはフルード交換だけで問題なく走行できてしまうことが多くなった。

 ドラムブレーキの内部で、向かい合ったブレーキシューの間で突っ張り棒のように伸び縮みして、ドラムにシューを押し付けるのがホイールシリンダーの役割だ。内部にはオイル室があり、ペダルからの液圧によってオイル室が拡大することで両端のピストンが押し出されて伸びるのだ。

 このブレーキの作動によってブレーキフルード内の水分が上昇、ホイールシリンダーの内壁を腐食させて表面が虫食い状態になってしまうことがある。

 最悪の場合、フルードの液漏れを生じさせる。その時点で即、ブレーキが作動不能になることはないが、ブレーキフルードが徐々に流失してしまい、マスターシリンダーから空気がブレーキラインに入ってしまうと、即座にブレーキの機能は消失してしまう。

 そのためには、日常的にリザーバータンクでブレーキフルードの減り具合(ブレーキパッドが減ることでキャリパーのピストンが突き出てフルードの残量は減る)をチェックすることが必要だ。国産車はホイールシリンダーの耐久性が向上したが、輸入車のドラムブレーキではまだホイールシリンダーは要点検の部品だ。

■ジャダーが発生したらディスクローターを疑え!

ジャダーが起きたらローターの偏摩耗を疑ったほうがいい

 ブレーキを掛けた時にステアリングが揺すられる、クルマに振動が伝わってくる場合、ディスクブレーキのローターが偏摩耗している可能性が高い。

 ジャダーと呼ばれるこの症状は、ディスクローターが歪んでいることでブレーキング時にキャリパーがローターの歪みに合わせて動くことでステアリング系が揺すられてしまうのだ。

 国産車であればローターは減りにくく、ブレーキパッドの交換だけでかなりの期間走行できるが、欧州車はパッドとローターの両方を摩耗させることで、高いブレーキ性能と絶妙なブレーキペダルのタッチを実現している。

 そのためブレーキパッド交換2回に対してローターを1回交換するのが一般的だ。国産車はローターが減りにくいといっても、偏摩耗した場合は研磨か交換が必要になる。

 ドラムブレーキでは最近のクルマではブレーキドラムが摩耗限界になるまで走行することは少ない。しかし点検でドラムを外すのだから、同時にドラムの摩耗をチェックしてもらうようにしてもらえばいい。

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