ナビタイムはトラックドライバー向けの車両の大きさを考慮したルート検索などが行なえる、トラック専用ナビアプリ「トラックカーナビ」を2016年から提供してきたが、このほどラストワンマイル配送に特化した新しい商用車向けアプリ「配達NAVITIME」を12月7日にリリースした。
トラックカーナビは中・大型車向けに進化してきたアプリであったが、今回の配達NAVITIMEは従来の宅配事業者の小型トラックをはじめ、急拡大するアマゾンフレックス等の軽貨物、あるいはウーバーイーツのようなデリバリーバイクでも活躍できるアプリ。では普通のナビとは何が違うのか? その概要をお届けしていこう。
文/フルロード編集部、写真・イラスト/ナビタイム・フルロード編集部
【画像ギャラリー】ナビタイムの商用車向けカーナビアプリをギャラリーでチェック!!(8枚)画像ギャラリー配達NAVITIMEの概要
配達NAVITIMEはiOSやAndroidのスマートフォンに対応したナビゲーションアプリで、都市部のビルやマンションなどの複雑な配達先も正確且つわかりやすく表示できる地図機能や、地点登録・リスト化管理機能、時間指定を考慮した最適な巡回ルート検索などが行なえる。
配達先を一つひとつ検索する手間を省き、多くの荷物を短時間で管理・配達できるようになるため、配達員の労働時間・環境の改善できるだけでなく、歩合制やそれ近い形態で働くオーナードライバーにとっては効率よく配送をこなすことで収入のアップにつながる可能性もある。
では、配達NAVITIMEの機能の詳細を見ていこう。同ナビアプリの特徴は大きく分けて5つある。
1.「ゼンリン住宅地図」「郵便番号地図」「行政界地図」で配達先を把握
配達NAVITIMEの地図機能は「ゼンリン住宅地図」「郵便番号地図」「行政界地図」といった3つの地図が用意され簡単に切り替えが可能に。配達先登録時に正確且つ詳細な地点登録が可能になるため、ルート案内の精度があがり無駄なく配達先を廻れる。なお、ゼンリン住宅地図は建物名や表札などが表記された地図、郵便番号地図は郵便番号ごとの区画が表示された地図、行政界地図は市区町村や丁目などの行政区画の境界線が表示された地図である。
2.テナント名や表札情報まで確認でき正確かつスムーズな配達が可能
実際に目的地までいかなくても、「ゼンリン住宅地図」上の建物をタップするとビル内のテナントやマンション内の表札情報を確認でき、配達先情報に階数や部屋番号の情報まで登録できるため、目的地到着後にもスムーズに配達でき、誤配防止にも役立つ。
3.高層ビルや大口事業所の個別番号に対応した郵便番号検索で効率よく登録できる
同一住所への配達物数が多い、高層ビルに付与される個別番号や、「大口事業所個別番号」での郵便番号に対応しており、7桁の郵便番号を入力するだけで正確な住所や階数まで登録でき、入力の手間を削減する。
4.「配達時間帯指定」を考慮した効率の良い配達順を提案
登録した配達地点は、登録順、現在地から近い順、最適巡回順に並び替えができ、一括でルート検索が可能に。最適巡回順では、配達先リストで入力した荷物ごとの「配達時間帯指定」をできる限り考慮して、時間通りに配達ができる最適なルートを検索できる。さらに、各配達先の建物の出入り口情報を考慮したり、建物に対して左付けするルート案内もできるため、迷わず正確に配達を行なえる。
5.道の狭い住宅街や初めての配達エリアで安全運転を支援するナビゲーション
道が狭く複雑な住宅街での法令順守や安全運転を支援するため、「一時停止」場所や「事故多発地点案内」「ゾーン30」に入る際などには画面上と音声で注意喚起を行なう。交通事故統計表データによると、過去5年で軽貨物自動車の事故件数は増加傾向で、法令違反別の事故で見ると、道が狭く複雑な住宅街での配達が多いためか、交差点での安全進行や徐行違反、一時不停止などの事故の割合が多くなっている。
以上が配達NAVITIMEの特徴だ。
トラックカーナビをはじめ、「痒いところに手が届く」ナビゲーションをリリースしてきたナビタイム。今回の配達NAVITIMEは月額2300円、年額2万2800円となっており、ややお高めだが、サブスクのメリットは最新機能を活用できるところ。
トラックカーナビがそうであったように、配達NAVITIMEもドライバーの意見を取り入れ、これからも進化していくことだろう。いずれにせよ、初月は無料なようなのでまずは試してみてはどうだろうか?
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