この発想はトヨタ本社にはない!?トヨタ自動車東日本のナイスな提案。
東京モーターショーを振り返ると自動車メーカー本体にばかり目がいきがちだが、毎回のようにメーカーの関連会社、部品メーカーなどからビックリさせられる出展車両がある。今回伏兵というよりも〝陰の主役〟にふさわしかったのがトヨタの製造会社であるトヨタ自動車東日本ブースだった。
トヨタ自動車東日本は、震災後の年7月に関東自動車工業、セントラル自動車、トヨタ自動車東北の3社を統合して誕生したトヨタグループの自動車製造会社。現在はカローラアクシオ&フィールダー、アクア、プリウスc、ヤリスセダン、ポルテ、スペイドなどのトヨタの主力コンパクトのほか、センチュリー、クラウンセダン、クラウンコンフォートなども製造。
今回の東京モーターショーでは、なんと7台のモデルを出展し、そのうちの6台がオリジナルモデルというから驚く。
なかでも目を引いたのは3台のアクアの提案モデル。オープンボディを纏ったアクアAIR、クロスオーバー風に仕上げられたアクアCROSS、ひとクラス上の質感を持たせたPREMIアクアで、すべてのモデルに共通しているのはその発想の柔軟さとそれを具現化する技術力の高さで、今すぐにでも市販できる仕上げレベルは圧巻。
まず1台目、今回の超目玉モデルがアクアAIR。見てのとおり、アクアのオープンモデルなのだが、ただ単にルーフを切っただけでなく、ボディサイドをよく見てもらいたい。そう、ノーマルのアクアが5ドアなのに対し、アクアAIRは2ドアにしているという手の込みよう。
そして2台目がグリーンのボディカラーがジャストマッチしているアクアCROSS。スバルXV的クロスオーバーキャラをアクアで実現。
3台目はPREMIアクア。Premi=プレミアムで、フロントマスクはクラウンアスリートをはるかに凌駕する迫力のフロントWグリルを採用。バンパー両サイドのデザインも印象的に仕上げている。
気になるのは市販可能性だが、広報担当者は「市販の予定はまったくありません。アクアでこんなこともできますよ、という提案です」と、あっさりと完全否定。
クルマを作る技術はあってもネックになるのは価格で、ショー会場でも市販を切望する声が多数あったものの、アクアAIRなら250万〜280万円程度なら買いたい、というのが大半だったという。この価格ではまず無理、350万円もすればほとんど買う人はいなくなる。
今回出展した3台のアクアの提案モデルは、年1月開催の東京オートサロンへの出展予定はないというのでもう見るチャンスはないのか?いやいやガッカリするのはまだ早い。今後販売店での展示などは検討していくというから、実車を見ていない人も期待してよし。
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