■今後、流れるウインカーはどうなっていくのか?
日本車でもいわゆるフルLEDヘッドランプの普及が徐々に進んでいる(とはいっても、小型車なのではオプション設定が多い)にもかかわらず、日本メーカーでは海外展開される車種では統一するのに手間がかかることやコストを鑑み、積極的に採用しているとはいえない。
米国は市場規模は大きくても、地域によって法律が変わる場合があるために、高級スポーツカーメーカーがメイン市場への対応を考慮するならば、流れるウインカーを新たに設定することは難しいかもしれない。
たとえば、VWグループに属するスポーツカーメーカーであるポルシェが新型911を含めてシーケンシャルウインカーを採用していないことは、彼らの哲学ゆえかもしれないが、そのあたりが影響しているように思えてくる。
さまざまなランプのLEDへの変更で考えるべきは、輸入車では2016年に保安基準としてデイライトの光量(欧州と日本で基準が異なる)の調整の取り組みが必要だったということでもわかるように、WP29の基準に日本独自の保安基準が上乗せされ、新規の導入がそう簡単ではないといった事情ではないだろうか。
まだ技術的な改良の余地があるように思えるLEDランプの開発の進捗がまず考慮されるべきだろうし、“流れる”“流れない”を云々する以前に、LEDランプの視認性はもとより形状の設計やコストを含めて、よりよい方向に進むように検討すべきだろう。
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