■庶民の味方も3ナンバーに変化/トヨタカローラ
●歴代カローラのボディサイズ
■初代、1966年/全長3845×全幅1485×全高1380mm
■2代目、1970年/全長3995×全幅1505×全高1375mm
■3代目、1974年/全長3995×全幅1570×全高1375mm
■4代目、1979年/全長4050×全幅1610×全高1385mm
■5代目、1983年/全長4135×全高1635×全高1385mm
■6代目、1987年/全長4195×全幅1655×全高1365mm
■7代目、1991年/全長4270×全幅1685×全高1380mm
■8代目、1995年/全長4285×全幅1690×全高1385mm
■9代目、2000年/全長4365×全幅1695 ×全高1470mm
■10代目、2006年/全長4410×全幅1695×1460mm(日本仕様カローラアクシオ)。米国仕様のカローラセダンは全長4540×全幅1760×全高1465mm
■11代目、2013年/全長4360×全幅1695×1460mm(日本仕様カローラアクシオ)。欧州仕様は全長4640×全幅1780×全高1460mm
■12代目、2018年/全長4375×全幅1790×1460mm(カローラスポーツ)、中国仕様のカローラセダンは全長4640×全幅1780×全高1435mm
まずは5ナンバー車の代表例として、カローラから辿ってみると、カローラは1966(昭和41)年に初代が登場。
全幅は初代カローラの1485mmから順を追って1505→1570→1610→1635→1655→1685→1690mmと確実に増加し続け、9代目で1695mmと5ナンバー枠いっぱいまで拡大した。
日本市場の現行カローラアクシオ/フィールダー(プラットフォームしては10代目、外観としては11代目というべきか)の全幅は5ナンバー枠に収まる1690mm(ホイールベース:2600mm)となっている。
2018年11月、中国・広州モーターショーで発表された中国仕様は全長4640×全幅1780×全高1435mmだが、日本仕様のカローラセダンはそれよりも短く、狭い全長4495mm、全幅1745mm、全高1430mm、ホイールベース2640mm。全体的に小柄になるという。
トヨタは、日本仕様のカローラセダンについて「日本のお客様や道路環境に合わせて最適化した専用仕様のセダンおよびワゴンを2019年内に発売する予定」と公表している。
ベストカー本誌では、新型カローラセダンの日本国内仕様は、2019年夏頃と予想している。
■全幅1800mmを死守するこだわり/トヨタクラウン
●歴代クラウンのボディサイズ
■初代、1955年/全長4285×全幅1680×全高1525mm
■2代目、1962年/全長4610×全幅1695×全高1460mm
■3代目、1967年/全長4610×全幅1690×全高1445mm
■4代目、1971年/全長4680×全幅1690×全高1420mm
■5代目、1974年/全長4765×全幅1690×全高1440mm
■6代目、1979年/全長4860×全幅1715×全高1410mm
■7代目、1983年/全長4860×全高1720×全高1420mm
■8代目、1987年/全長4860×全幅1745×全高1400mm
■9代目、1991年/全長4800×全幅1750×全高1440mm
■10代目、1995年/全長4820×全幅1760×全高1425mm
■11代目、1999年/全長4840×全幅1765×全高1445mm
■12代目、2003年/全長4840×全幅1780×全高1470mm
■13代目、2008年/全長4870×全幅1795×全高1470mm
■14代目、2012年/全長4895×全幅1800×全高1450mm
■15代目、2018年/全長4910×全幅1800×全高1455mm
日本専用の高級車として1955年に誕生したクラウンは、いわば日本車独自の“おもてなし”という不変のコンセプトを具現し続けてきた。全幅は5ナンバー枠を使い切る1680mmからスタートした。
2代目から5代目までは1690mmと5ナンバーを維持していたが、1979年の6代目から全幅1715mmの3ナンバー車両が設定された。
続いて1720→1745→1750mmと代ごとに拡大を続け、9代目から全車3ナンバーとなった。
10代目のロイヤルシリーズでボディ構造をペリメーターフレーム式からモノコックボディに一新した際に、全幅は1760mmとなった。
11代目で1765mm、“ゼロクラウン”として知られる12代目で1780mm、13代目で1795mmと確実に増加。2012年発表の大型グリルを採用した14代目で最大の1800mmに達した。
とはいえ、現行モデルでは1800mmを死守して大幅な拡大を避けているのは、多少おおげさかもしれないが、クラウンのユーザーの社会的立場に配慮した「謙虚さ」の表われといえるだろう。
こうして、クラウンは王者として生き残っているのは、全幅の変化を見ても推し量れるように、市場の動向やユーザーの変化を慎重に見極めてきたからに相違なく、ロイヤルシリーズの廃止も簡単な決断ではなかったはずだ。
いまでは、クラウンの仮想敵は半世紀を経て、最近のTV CFでも感じられるように、ドイツ製の輸入車セダンが標的になっていることが見てとれる。
それでも、全幅が1800mmにとどまっているのは、日本専用モデルの意地なのだろうか。
たしかに都内の機械式駐車場などに入れる際には全幅1800mmのクルマはストレスなく入れることができるのだが、これが全幅1850mmとなると話は別。
全幅の大きいクルマに対応したパレットを使う新しい機械式駐車場はまだまだ少ないし、コインパーキングでも駐車の時に神経を使う。
コメント
コメントの使い方