【便利で快適すぎ!! いずれは標準装備!?】一度使ったら病みつきになる先進装備 9選

 クルマの装備はハイテク化が進み、もの凄い勢いで進化を続けています。そのなかで、一度使うと病みつきになって手放せない装備ってありますよね。

 例えば、クルマをバックさせる時に重宝するリアバックカメラ、両手が塞がっている時に足をかざすだけで開くトランクやスライドドアなどは、その装備がないクルマにはもう乗れないと思っている方が多いのではないでしょうか?

 こうした装備はすでに知っている方が多いでしょう。今回は先進装備のなかから、一度使ったら病みつきになりそうな装備をモータージャーナリストの岩尾信哉氏が解説します。

文/岩尾信哉
写真/ベストカー編集部 ベストカーWEB編集部


■ハイテク化が進み病みつきになる装備が増えた?

 最近、よく聞くようになってきたADAS(先進運転支援システム)というと、えらくハイテクを駆使したもののように思えるが、そのほとんどは基本的には既存のセンサーを活用して得られた技術だ。コストを抑えつつ、装備できるよう、各自動車メーカーが工夫を凝らしていることがわかる。

 それでもカギとなる技術は存在する。車体に植えつけられたセンサーから得られた情報を処理するECU、なかでも画像処理を司るGPU(Graphics Processing Unit)の性能と認識プログラムの高性能化がキモとなっている。これは将来の自律自動運転を成立させるために必須となる技術だ。

 こうした技術は時が経つほどにどんどん進化していくだろうが、ここではひとまず置いておいて、現時点で実用化されている先進装備のなかから、これは一度使うと手放せない、病みつきになってしまう装備を紹介していこう。

■普及が進んで身近に/「全周囲モニター」

日産デイズのアラウンドビューモニター。駐車中のクルマを上空から見下ろしているかのような映像にしてルームミラーのディスプレイ(またはナビ画面)に表示。ひと目で周囲の状況がわかるため、スムーズに駐車できる。さらに人や自転車など周囲に動くものがいる場合に表示とブザーで注意を促す

 もっとも身近になりつつある機能が、日産では「アラウンドビューモニター」、トヨタは「パノラミックビューモニター」などと呼ぶ、車両の周囲を映し出して確認できる「全周囲モニター」だ。

 日産は2007年にエルグランドから採用。超音波センサー+前後左右のカメラと車内モニターを利用した駐車アシストである「インテリジェントパーキングアシスト2」と組み合わせている。輸入車でもドイツ御三家も装備として設定している。

 どのメーカーも多くの場合、車両外部の装備として、車両前後と側方監視用にドアミラー下部に設置された小型CCDカメラと超音波赤外線センサーで機能を成立させている。

 4つのカメラによって得られた画像を合成して車両上空から俯瞰するようにモニターに表示して、車両の周囲を確認できるように仕立てている。

 超音波センサーはこれまでも後方の障害物に対応するために備えていることが多く、リアビューカメラもCCDカメラが携帯端末の普及のおかげで十数年で安く手に入るようになったので、一気に普及した。

 ちなみに、リアビューカメラは広画角と普通画角のものがあり、モニターもインストルメントパネル中央に設置されたり、ルームミラーに映し出される場合もあり、見せ方に違いがあるのでチェックしてみたほうがよい。

■自動ブレーキ機能も加わった/「後部衝突防止機能」

クラウンに設定されているリアクロストラフィックオートブレーキ、パーキングサポートブレーキ(後方歩行者)は、駐車場から後退する際に、自車の左右後方から接近してくる車両をレーダーで、自車後方の歩行者をカメラで検知。ドアミラー内のインジケーター点滅とブザーによりドライバーに注意喚起します。衝突の可能性がある場合は、自動的にブレーキ制御を行うことで接近車両や歩行者との衝突被害軽減を支援

 国土交通省と自動車事故対策機構(NASVA)が毎年発表する「自動車アセスメント(JNCAP)の安全性能評価に採用している「後方視界情報提供装置」は、リアビューモニターやセンサーによって車両後方の障害物の回避への注意喚起を実施する機能として、装備が推奨されている。

 フロント左右のモニターによって左右が見えない交差点の進入などの際に、接近車両の有無論を確認することができる各社のフロントビューモニターやレクサス LSやA8で採用されたフロントクロストラフィックアシストなど、フロントに付けたカメラによる出会い頭衝突事故防止装置があるが、リアビューカメラの方が手放せなくなる装備ではないだろうか。

 評価が設定されたのは平成27年度から。自動車の死角が生じるなどのために事故の危険性が高まるバックでの発進/駐車時に、ドライバーが直接確認することが困難な後方の視界情報を車内のモニターに映し出す装置(バックビューモニター)として、安全性能評価を新たに設定した。

 リアビューカメラと超音波赤外線センサー(ソナーと呼ぶ場合も多い)に加えて、車両後部のコーナーにレーダーを取り付けているのは、この技術が走行時の隣の車線で後部から接近する車両を検知してドアミラーの中に専用のマークなどを表示、警報音などともに、ドライバーに注意喚起を促す車両接近注意喚起装置と機能を共有している場合が多いからだ。

 この技術も走行中に後方から接近する車両を検知する「ブラインドスポットモニター」(トヨタ)と組み合わせた技術と捉えてほしい。

 日本メーカーはJNCAPに対応して安全装備の充実を推奨する“サポカー制度”に対応して採用モデルの拡大を進めているが、輸入車ブランドでは、フォルクスワーゲングループでは「リアクロストラフィックアラート」(RCTA)として採用を進め、BMWは「クロストラフィックウォーニング」として採用している。

 レクサスLSやクラウン、スバル、輸入車ではアウディのA6以上のモデルなどでは、後進時の警告機能とともに自動ブレーキ機能も備えている。

 ボルボもXC40以降の日本市場の導入車種に「オートブレーキ機能付きCTA」として採用を進めている。

 メルセデスベンツでは後退時のブレーキ補助装置として「リアクロストラフィックアラート」を採用している( A/Cクラスの“レーダーセーフティパッケージ”装着車両。E/CLS/Sクラスの全車両)。

■ステアリング操作がうれしい/「アイサイトツーリングアシスト」

0km/h~約120km/hの幅広い車速域で、アクセル、ブレーキ、ステアリング操作を自動でアシスト。区画線と先行車の両方を認識することで、渋滞から高速巡航まで、さまざまなシーンで運転負荷を大幅に軽減 されるので長時間運転しても疲れにくい

 もはやスバルの安全技術の代名詞といえる、独自のステレオカメラで得た画像を処理して車両周囲を認識する「アイサイト」に含まれる、進化したオートクルーズクルーズ機能(ACC)である「ツーリングアシスト」。

 このツーリングアシストが優れているのは、低中速でも前方車両の動きに合わせて精密にステアリングを自動的に操作する機能が備わることだ。日産の“プロパイロット”は機能は類似しているが、単眼カメラ+ミリ波レーダーでシステムを構成する。

 アイサイトツーリングアシスト(以下、ツーリングアシスト)は、オートクルーズ機能とともに、前方を走行する車両の動きを細かく認識して追従する。カーブなどではステアリング操作も加わって、クルーズコントールを行う。

 これも既存の機能を組み合わせて成立させた機能といえ、運転支援技術である「全車速追従機能付クルーズコントロール」「車線中央維持」「先行車追従操舵」を組み合わせた、全速度域でのアクセル/ブレーキ/ステアリング操作の自動制御を実施する。

 詳細な設定を確認すると、「全車速追従機能付クルーズコントロール」では、Ver.3では0~100km/hの最高速度としていたものを、ツーリングアシストではそれぞれ0~120km/hに引き上げた。 速度計などの誤差があるため、実際に設定できる速度はアイサイトVer.3の114㎞/hから、135㎞/hに変更。

 60~100km/hだった「車線中央維持」の作動速度域も「0km/h以上」に広げ、60km/h以下でも作動可能とした。

 合わせて「先行車追従操舵機能」は区画線を認識している場合では全速度域、区画線が消えている道路やトラックなどに隠れてしまう場合に60km/h以下、渋滞時に遠方の車線が隠れて見えにくい際には40km/h以下で作動するように設定された。

 このツーリングアシストは長時間の運転がめちゃくちゃラクチン。 渋滞時でもこれまでは一旦停止するとすぐにHOLDになり、再スタート時にはアクセルONかステアリングにあるスイッチを押さないと発進できなかったが、3秒以内ならその必要がなくなり、その煩わしさから解放された。 まさに病みつきになる装備である。

渋滞時にキャンセルされる機会が減り、煩わしさが軽減された

 スバルは前述の「後退時自動ブレーキシステム」や、フロントグリルに備わる広角カメラにより、T字路などで左右の状況を把握可能とする前方視界の確保を補助するフロントビューモニターを各モデルに設定している。

 どちらもアイサイトとは別系統の制御となり、センターモニターに画像を表示する機能のみをもち、車両後部を確認できる「スマートリアビューモニター」はルームミラーに画像を映し出すなど、スバルの安全装備に抜かりはない。

 あとは未採用のミリ波レーダーを、自律自動運転のためにいつ採用に踏み切るのか(2020年代での採用を想定)が注目される。

■交通標識を認識/「ヘッドアップディスプレイ」

交通標識認識システムが入ったCX-3のヘッドアップディスプレイ

 マツダの交通標識認識システム(TSR)は走行中にカメラで速度制限、進入禁止、一時停止の交通標識を読み取り、その情報をアクティブ・ドライビング・ディスプレイに表示。制限速度の超過などをドライバーに警告、安全運転を促し、交通標識の見落としも防げる。 

 ただし、これを見てばかりいて、実物の標識を見なくなる、ということはやめてほしい。

■メルセデスに続きBMWも追従/「音声認識システム」

Aクラスに装備されたMBUX。「ハイ、メルセデス!」と呼ぶと起動する

 音声認識はなんといっても話題になった、メルセデスベンツAクラスが採用したMBUX(メルセデスベンツ ユーザー エクスペリエンス)を採り上げたい。音声入力を積極的に使ってみたいと思わせる仕上がりは見逃せない。

 MBUXは新型Aクラスにメルセデスとして初めて、新開発の対話型インフォテインメントシステムとして搭載されている。

 人工知能による学習機能を与えられ、個別のユーザーに対応できるのが特徴だ。人との自然な会話を成立させる「自然対話式」とされる音声認識機能を備えたボイスコントロールは「Hi(ハイ), Mercedes(メルセデス)」をキーワードとして起動。

 目的地の入力をはじめとして、電話の通話、音楽の選択、メッセージの入力・読み上げ、気象情報などに加え、操作機能として空調、照明など多様な機能にも対応する。

 MBUXの音声認識機能が使い勝手の良さで優れているのは、自然言語(人の自然な会話)の認識機能を備えることだ。人の言葉による命令に従って、インフォテインメントや車両の機能を操作するために乗員が発話した文章を認識・理解できるとしている。

 たとえば、エアコンを使う際には「24℃」といった命令ではなくても「涼しい」「暑い」のような“あいまい表現”を理解して機能するという。

 MBUXは学習能力も備えており、クラウド上のソフトウェア機能によって新しい流行語を覚え、時代による言葉の用法の変化を学習する。対話の音声出力についても、従来のように定型文言ではなく、受け答えがさまざまに変化するという。

 加えて、MBUXの人工知能による予測機能は、ユーザーの定期的な操作などに対して「おすすめ」機能として表示によってユーザーに操作内容を表示するなど、気の利いた提案もする。

 MBUXではもはや正しく音声を認識できるというレベルではなく、ほぼ操作する者との“会話”が成立する点が素晴らしい。

 ただし、ライバルも負けてはおらず、BMWの「インテリジェント・パーソナル・アシスタント」はAIによる音声会話システムを、新規導入された3、8シリーズ、X5に採用している。ちなみに機能をスタートさせるキーワードは基本の「Hey、BMW」以外にも設定できる。

■手の動きで認識/「ジェスチャーコントロール」

あらかじめ手の動きを設定しておけば、その動きに応じて設定した機能を動かすことができる

 ジェスチャーコントロールは、3Dカメラが、あらかじめ設定した手の動きを認識して、 例えば、コントロールディスプレイに向かって人差し指で小さな円を描くだけで音量調節が可能だ。

 ほかにもコントロールディスプレイに表示されたポップアップ表示を閉じるなど、利用頻度の高い機能を簡単に操作。姿勢や視線移動を最小限にすることで、走りに集中できるというわけだ。慣れれば病みつきになりそうだ。

 搭載車種はBMW7シリーズ、8シリーズほか、メルセデスベンツSクラス、VWパサートGTEなど。

■ドライブルートを記憶して自動で後退/「リバースアシスト」

これはある意味、日本向きかもしれない。例えば道に迷って間違えて細い道に入ってしまい、Uターンができす、バックしかできない場合にこのリバースアシストを使うと、来た道をバックで自動で戻ってくれるのだ

 BMW3シリーズに世界で初めて採用されたリバースアシスト/後退時ステアリングアシスト機能は、35Km/h以下の走行時に、直近50mのドライビングルートを自動的に記録し、必要なときにはこれまでドライブしてきたルートに沿って自動でステアリングを操作しながら後退できる実におもしろい装備。

 ドライバーは、アクセルとステアリング操作を気にする必要がなく、車両の周囲の状況に注意できる。ただし、アクセルとブレーキ操作は自分で行わなければいけない。

 東京都内では狭い道が多く、行き止まりもは多い。特にUターンできない道に迷い込んでしまったら、このリバースアシストを使えば、Uターンせずにバックでクルマがもと来た道に戻ってくれるのだから凄い。

 とはいえ、この機能のおもしろさに病みつきになり、わざと袋小路に迷いこむなんてことになってはいけませんゾ!

■車外からの遠隔操作で駐車可能/「リモートコントロールパーキング」

駐車スペースが狭い場合、リモートコントロールパーキングを使うと車外から人が乗っていない状態で駐車が行える。BMWとメルセデスベンツが設定している

 乗り降りが難しい狭いスペースへ駐車する際など、車外から ディスプレイキーを操作することにより、遠隔操作で駐車させることができるリモートコントロールパーキング。スマホでも操作が可能だ。現在、BMW7シリーズ、メルセデスベンツE、Sクラスなど一部高級車にしか設定されていないが、狭い駐車場が多い日本では病みつきになる装備だ。

 駐車スペースから出す場合にも、車外からディスプレイキーでエンジンを始動させ、自動的にクルマをバックさせることにより、遠隔での出庫が可能。作動時はセンサーが常に作動、障害物や歩行者の不意な飛び込みを検知すると自動的に停止する。

■指1本で行える駐車支援システム/「プロパイロットパーキング」

セレナやエクストレイルに採用しているインテリジェントパーキングアシストはステアリングの制御のみを自動で行っているが、プロパイロット パーキングはそれに加えてアクセルとブレーキ、切り替えしの際のシフトチェンジ、さらには駐車が終わった後のパーキングブレーキまで自動でかけることができる。しかもこれらの操作はセンターコンソールにあるシフトレバーの根元付近に設けられた専用のスイッチを押すだけで指一本ですべての駐車操作を完結することができる

 トヨタ、日産、ホンダなど各社の駐車支援システムは進化してきているが、なかでも、最も病みつきになりそうな駐車支援システムが、リーフに設定されたプロパイロットパーキングだ。

 シフトレバー付近に設定されたボタン1つでステアリングの制御だけでなく、アクセルとブレーキ、シフトチェンジ、パーキングブレーキといった動作をすべて自動で行うことができる。

 また、縦列駐車、後ろ向き駐車、前向き駐車といったモードを用意しており、シーンに合わせて自由に選択することが可能。まさに、指一本で簡単に駐車できる究極のパーキングアシストとなっている。

 こうして、病みつきになる装備を紹介してきたが、使い勝手がよく機能的にも優れる装備を装着していることに慣れてしまうと、いつの間にか“依存体質”になってしまい、特に後退時などで自分の目で確認することをおろそかにしないよう気をつけたほうがよい。

 あくまで転ばぬ先の杖であることを忘れずに!

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