■交通標識を認識/「ヘッドアップディスプレイ」
マツダの交通標識認識システム(TSR)は走行中にカメラで速度制限、進入禁止、一時停止の交通標識を読み取り、その情報をアクティブ・ドライビング・ディスプレイに表示。制限速度の超過などをドライバーに警告、安全運転を促し、交通標識の見落としも防げる。
ただし、これを見てばかりいて、実物の標識を見なくなる、ということはやめてほしい。
■メルセデスに続きBMWも追従/「音声認識システム」
音声認識はなんといっても話題になった、メルセデスベンツAクラスが採用したMBUX(メルセデスベンツ ユーザー エクスペリエンス)を採り上げたい。音声入力を積極的に使ってみたいと思わせる仕上がりは見逃せない。
MBUXは新型Aクラスにメルセデスとして初めて、新開発の対話型インフォテインメントシステムとして搭載されている。
人工知能による学習機能を与えられ、個別のユーザーに対応できるのが特徴だ。人との自然な会話を成立させる「自然対話式」とされる音声認識機能を備えたボイスコントロールは「Hi(ハイ), Mercedes(メルセデス)」をキーワードとして起動。
目的地の入力をはじめとして、電話の通話、音楽の選択、メッセージの入力・読み上げ、気象情報などに加え、操作機能として空調、照明など多様な機能にも対応する。
MBUXの音声認識機能が使い勝手の良さで優れているのは、自然言語(人の自然な会話)の認識機能を備えることだ。人の言葉による命令に従って、インフォテインメントや車両の機能を操作するために乗員が発話した文章を認識・理解できるとしている。
たとえば、エアコンを使う際には「24℃」といった命令ではなくても「涼しい」「暑い」のような“あいまい表現”を理解して機能するという。
MBUXは学習能力も備えており、クラウド上のソフトウェア機能によって新しい流行語を覚え、時代による言葉の用法の変化を学習する。対話の音声出力についても、従来のように定型文言ではなく、受け答えがさまざまに変化するという。
加えて、MBUXの人工知能による予測機能は、ユーザーの定期的な操作などに対して「おすすめ」機能として表示によってユーザーに操作内容を表示するなど、気の利いた提案もする。
MBUXではもはや正しく音声を認識できるというレベルではなく、ほぼ操作する者との“会話”が成立する点が素晴らしい。
ただし、ライバルも負けてはおらず、BMWの「インテリジェント・パーソナル・アシスタント」はAIによる音声会話システムを、新規導入された3、8シリーズ、X5に採用している。ちなみに機能をスタートさせるキーワードは基本の「Hey、BMW」以外にも設定できる。
■手の動きで認識/「ジェスチャーコントロール」
ジェスチャーコントロールは、3Dカメラが、あらかじめ設定した手の動きを認識して、 例えば、コントロールディスプレイに向かって人差し指で小さな円を描くだけで音量調節が可能だ。
ほかにもコントロールディスプレイに表示されたポップアップ表示を閉じるなど、利用頻度の高い機能を簡単に操作。姿勢や視線移動を最小限にすることで、走りに集中できるというわけだ。慣れれば病みつきになりそうだ。
搭載車種はBMW7シリーズ、8シリーズほか、メルセデスベンツSクラス、VWパサートGTEなど。
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