【アイサイト・プロパイロット…】一度使ったら病みつきになる先進装備 9選

■自動ブレーキ機能も加わった/「後部衝突防止機能」

 クラウンに設定されているリアクロストラフィックオートブレーキ、パーキングサポートブレーキ(後方歩行者)は、駐車場から後退する際に、自車の左右後方から接近してくる車両をレーダーで、自車後方の歩行者をカメラで検知。ドアミラー内のインジケーター点滅とブザーによりドライバーに注意喚起します。衝突の可能性がある場合は、自動的にブレーキ制御を行うことで接近車両や歩行者との衝突被害軽減を支援
クラウンに設定されているリアクロストラフィックオートブレーキ、パーキングサポートブレーキ(後方歩行者)は、駐車場から後退する際に、自車の左右後方から接近してくる車両をレーダーで、自車後方の歩行者をカメラで検知。ドアミラー内のインジケーター点滅とブザーによりドライバーに注意喚起します。衝突の可能性がある場合は、自動的にブレーキ制御を行うことで接近車両や歩行者との衝突被害軽減を支援

 国土交通省と自動車事故対策機構(NASVA)が毎年発表する「自動車アセスメント(JNCAP)の安全性能評価に採用している「後方視界情報提供装置」は、リアビューモニターやセンサーによって車両後方の障害物の回避への注意喚起を実施する機能として、装備が推奨されている。

 フロント左右のモニターによって左右が見えない交差点の進入などの際に、接近車両の有無論を確認することができる各社のフロントビューモニターやレクサス LSやA8で採用されたフロントクロストラフィックアシストなど、フロントに付けたカメラによる出会い頭衝突事故防止装置があるが、リアビューカメラの方が手放せなくなる装備ではないだろうか。

 評価が設定されたのは平成27年度から。自動車の死角が生じるなどのために事故の危険性が高まるバックでの発進/駐車時に、ドライバーが直接確認することが困難な後方の視界情報を車内のモニターに映し出す装置(バックビューモニター)として、安全性能評価を新たに設定した。

 リアビューカメラと超音波赤外線センサー(ソナーと呼ぶ場合も多い)に加えて、車両後部のコーナーにレーダーを取り付けているのは、この技術が走行時の隣の車線で後部から接近する車両を検知してドアミラーの中に専用のマークなどを表示、警報音などともに、ドライバーに注意喚起を促す車両接近注意喚起装置と機能を共有している場合が多いからだ。

 この技術も走行中に後方から接近する車両を検知する「ブラインドスポットモニター」(トヨタ)と組み合わせた技術と捉えてほしい。

 日本メーカーはJNCAPに対応して安全装備の充実を推奨する“サポカー制度”に対応して採用モデルの拡大を進めているが、輸入車ブランドでは、フォルクスワーゲングループでは「リアクロストラフィックアラート」(RCTA)として採用を進め、BMWは「クロストラフィックウォーニング」として採用している。

 レクサスLSやクラウン、スバル、輸入車ではアウディのA6以上のモデルなどでは、後進時の警告機能とともに自動ブレーキ機能も備えている。

 ボルボもXC40以降の日本市場の導入車種に「オートブレーキ機能付きCTA」として採用を進めている。

 メルセデスベンツでは後退時のブレーキ補助装置として「リアクロストラフィックアラート」を採用している( A/Cクラスの“レーダーセーフティパッケージ”装着車両。E/CLS/Sクラスの全車両)。

■ステアリング操作がうれしい/「アイサイトツーリングアシスト」

0km/h~約120km/hの幅広い車速域で、アクセル、ブレーキ、ステアリング操作を自動でアシスト。区画線と先行車の両方を認識することで、渋滞から高速巡航まで、さまざまなシーンで運転負荷を大幅に軽減 されるので長時間運転しても疲れにくい

 もはやスバルの安全技術の代名詞といえる、独自のステレオカメラで得た画像を処理して車両周囲を認識する「アイサイト」に含まれる、進化したオートクルーズクルーズ機能(ACC)である「ツーリングアシスト」。

 このツーリングアシストが優れているのは、低中速でも前方車両の動きに合わせて精密にステアリングを自動的に操作する機能が備わることだ。日産の“プロパイロット”は機能は類似しているが、単眼カメラ+ミリ波レーダーでシステムを構成する。

 アイサイトツーリングアシスト(以下、ツーリングアシスト)は、オートクルーズ機能とともに、前方を走行する車両の動きを細かく認識して追従する。カーブなどではステアリング操作も加わって、クルーズコントールを行う。

 これも既存の機能を組み合わせて成立させた機能といえ、運転支援技術である「全車速追従機能付クルーズコントロール」「車線中央維持」「先行車追従操舵」を組み合わせた、全速度域でのアクセル/ブレーキ/ステアリング操作の自動制御を実施する。

 詳細な設定を確認すると、「全車速追従機能付クルーズコントロール」では、Ver.3では0~100km/hの最高速度としていたものを、ツーリングアシストではそれぞれ0~120km/hに引き上げた。 速度計などの誤差があるため、実際に設定できる速度はアイサイトVer.3の114㎞/hから、135㎞/hに変更。

 60~100km/hだった「車線中央維持」の作動速度域も「0km/h以上」に広げ、60km/h以下でも作動可能とした。

 合わせて「先行車追従操舵機能」は区画線を認識している場合では全速度域、区画線が消えている道路やトラックなどに隠れてしまう場合に60km/h以下、渋滞時に遠方の車線が隠れて見えにくい際には40km/h以下で作動するように設定された。

 このツーリングアシストは長時間の運転がめちゃくちゃラクチン。 渋滞時でもこれまでは一旦停止するとすぐにHOLDになり、再スタート時にはアクセルONかステアリングにあるスイッチを押さないと発進できなかったが、3秒以内ならその必要がなくなり、その煩わしさから解放された。 まさに病みつきになる装備である。

渋滞時にキャンセルされる機会が減り、煩わしさが軽減された

 スバルは前述の「後退時自動ブレーキシステム」や、フロントグリルに備わる広角カメラにより、T字路などで左右の状況を把握可能とする前方視界の確保を補助するフロントビューモニターを各モデルに設定している。

 どちらもアイサイトとは別系統の制御となり、センターモニターに画像を表示する機能のみをもち、車両後部を確認できる「スマートリアビューモニター」はルームミラーに画像を映し出すなど、スバルの安全装備に抜かりはない。

 あとは未採用のミリ波レーダーを、自律自動運転のためにいつ採用に踏み切るのか(2020年代での採用を想定)が注目される。

次ページは : ■交通標識を認識/「ヘッドアップディスプレイ」

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