【スープラ クラウン カローラスポーツ!!】 全部カッコいいぞ!!! トヨタのエースブランド戦略

【スープラ クラウン カローラスポーツ!!】 全部カッコいいぞ!!!    トヨタのエースブランド戦略

 モータースポーツ活動のほか、その活動を通じて得た知見を投入し、魅力が大きく引き上げられた市販モデルの開発を役割とする、トヨタ・GRカンパニー。

 GRブランドから登場するクルマは、そのチューニングの度合によって3つの階層に分かれる。ボディとシャシーを強化し、専用の外観が与えられた「GRスポーツ」。

 さらにミッションなどパワートレーンにまで改良の手が入った「GR」。そしてGRブランドの頂点に君臨する「GRMN」は、それらの改良に加え、パワーユニットにも手が入る。

 そんなGRブランドから、今後数年のうちに多くの新モデルが登場する。

※本稿は2019年3月のものです
文:ベストカー編集部/写真:ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2019年4月26日号


■個性際立つ! スポーティなGRブランドモデルが続々登場!!

 3つの階層のなかでトヨタが今後、力を入れるのが「GR」および「GRスポーツ」だ。

「GRMN」モデルは確かに圧倒的な性能を誇るが、価格が高く販売は台数限定となるため、トヨタのスポーツイメージ向上に与える効果も、どうしても限定的なものになってしまう。

 だがユーザーが望み、ノーマル+αの資金を投入しさえすれば手に入る「GR」、「GRスポーツ」モデルならば、より広い層にスポーツイメージを訴えることができる。

 そんなトヨタの思惑、狙いを反映した動きが、今年に入ってから各ショーやイベントで散見される。年初のオートサロンには、コペンをベースにしたGRスポーツモデルがトヨタとダイハツ、両ブースに出展された。

●トヨタ コペンGR SPORT(2019年冬登場)

GRブランドモデルの特徴、直線基調でデザインされたフロントバンパーが、意外なほどコペンに合う。専用デザインのアルミホイールも装着。価格は250万円ほどか
走りを何より重視するGRモデルだが、コペンはオープンカーだけに内装の差別化が他モデル以上に重要視されるだろう

 驚くことに現場の解説員はともに市販前提であることを明言し、さらに「その先」があることも匂わせていた。つまりよりチューンの進んだ「GR」モデルもあり得るということだ。

 確かにボディ外板の着せ替えが可能なほど強固なフレームを持ち、チューンベースとしての資質が高いコペンを、ライトな「GRスポーツ」で留めるのはもったいない話。「GR」モデルの登場に期待したい。

 次にGRブランドのモデルが姿を現したのは3月17日まで開催されていたジュネーブショー。そこにはカローラスポーツのGRスポーツモデルが登場した。

●トヨタ カローラスポーツGR SPORT(2020年夏登場)

欧州では2020年1月から市販が開始されるモデルで、ダーククローム調のフロントグリル、18インチアルミホイール、一部にパネルが貼られたサイドステップなどが専用装備
ボディカラーによってはルーフをブラックアウトすることで2トーンカラーにもできる。内装も随所に赤がアクセントとして入れられ、スポーティな雰囲気を演出している。日本では6MTモデルも設定されるだろう

 1.8Lと2L、両ハイブリッドに設定され、来年1月から欧州で発売予定とされた。

 このモデルも日本に導入されることになる。1.8Lハイブリッドは当然だが、1.2L直噴ターボにも設定を望みたい。もちろんミッションは6MTだ。

●トヨタ C-HR GR(2019年秋登場)

迫力の外観もウリだ

 2017年9月に発表された11台のGRモデルには含まれていないが、人気車であるC-HRも当然GR化される。

 スポット溶接の打点増し、強化ブレースを使用したボディ補強や、ローダウンを含む足回りの変更などでSUVらしからぬ走りを見せる。価格は350万円程度になるだろう

●トヨタ クラウンGR(2019年冬登場)

ボディ補強やローダウンはもちろん、8速ATの制御にも手が入る

 ニュルブルクリンクで鍛えるなどノーマルでも高い走行性能を誇るクラウンだが、ターゲットをBMWに据えた「GR」モデル投入の準備が進んでいる。ベースとなるのは245ps/35.7kgmを発生する2Lターボ車のRSグレードだ。

 一方、すでにPHVには「GRスポーツ」が設定されているプリウス。だが当然、昨年末にマイチェンを受けた通常のプリウスにもGRブランドモデルは設定される。

●トヨタ プリウスGR(2020年初頭登場)

「GR」での登場が期待されるプリウス

 PHVがGRスポーツである以上、プリウスも「GRスポーツ」止まりとなる可能性もあるが、ぜひTHSの制御をよりスポーツ方向に振った「GR」としての登場に期待したい。

*   *   *

 さて、最近話題を振りまくといえば、豊田章男社長の乗るセンチュリーGRMNも忘れられない。が、トヨタの最上級モデルに過激なGRMNモデルが用意されるかというと、正直疑問。

 あのクルマは豊田章男社長一流のジョークと考えたほうがよさそうだ。

 とはいえ、スポーティな外観が与えられ、より走りのレベルを引き上げたモデルは登場してくる可能性はある。

●トヨタ センチュリーGRMN(2021年登場)

システム出力=431psと、ノーマル状態で十二分なパワーがあるため、「GRMN」の領域にまでは踏み込まない可能性が高い。だがボディ剛性向上やサスペンションの引き締め、遮音材の削減などで軽量化を行い、「GR」を名乗る可能性はある

 ハイブリッドゆえパワートレーンにまでは踏み込まない、「GRスポーツ」となる可能性が高いが、もし実際に市販されれば喝采を受けるのは間違いない。

 ヤバいくらいにやたら速いセンチュリー、見てみたくないですか。

次ページは : ■ベースモデル登場は「序章」に過ぎない!? スープラ怒濤のエボ戦略を読む!

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