【本当に役に立つ装備はどれ!?】 いる装備 いらない装備 消えていった珍装備

■衝突被害軽減ブレーキ

メーカーによって性能に差が出る部分もあるが、絶対に装着したい装備のひとつ

 衝突被害軽減ブレーキは30km/hでオフになるレーザーセンサーのものでもあったほうがマシだ。ではシエンタのXグレード(ハイブリッド)のオプション価格4万3200円の内容を見てみよう。

 シエンタのものは「単眼カメラ」と「レーザーセンサー」からの情報をもとに、車両に対しては以前のタイプでも50km/hでの停止が確認され、昼間なら歩行者にも対応し、車線逸脱警報などもつく。

 最高レベルではないが、内容を考えれば絶対につけるべきだ(永田恵一)

実用度…○

■リモートコントロールパーキング

BMWに積極的に取り入れられている機能のひとつ。狭い駐車場所の多い都心ではどうか?

 降車した後、キーを車外で操作して、直進の前進/後退による車庫入れと出庫が行える機能だ。狭い駐車場所で使うが実用性は低い。

 一般的に車庫入れは、ハンドルを回しながら行うからだ。駐車場所に直進で入れるのは、相当に広い駐車場だから、乗員が普通に乗り降りできる。また運転席が無人の状態で車両を動かすのは、安全運転の基本に反する。

 こんな機能を設けるなら、車幅をむやみに広げたクルマ作りを反省すべきだ(渡辺陽一郎)

実用度…×

■レクサス ダイナミックハンドリングシステム

レクサスのLSやGS、RCなどに採用されている。不自然さを感じる人も

 ステアリングのギヤ比を変化させる機能と、後輪操舵を兼ね備え、走行状態に適した操舵感覚を得られる。

 ただしRC Fスポーツの制御は不自然だ。高速域以外は過敏に向きが変わり、カーブを曲がっている時に後輪の接地性が削がれやすい面もある。

 こういった制御では開発者の「ユーザーについていることを知らせたい、楽しませたい」という意識が概して強く、不自然な設定に陥りやすい。必要性の高い装備とはいえない(渡辺陽一郎)

実用度…×

■デジタルアウターミラー

量産車世界初の装備として昨年、レクサスESにオプション装備として設定

 液晶タイプのミラーは、複数のメーカーが用意するルームミラーも含めて実用性が低い。その理由は、目の焦点移動が発生するからだ。

 普通の鏡であれば、目の焦点を前方に合わせながら、後方も確認できる。ところが液晶では、スグに近くの画面に目の焦点を合わせる必要があり、中高年齢層になると焦点移動に時間を要する。

 これでは見にくい。車種に装着するなら、焦点を遠くに設定する「遠視点表示」などの工夫が必要だ(渡辺陽一郎)

実用度…×

■プリーツタイプドアパネル

 レクサスLSには、ドアの内張りにハンドプリーツが用意される。スカートのプリーツと同様、ヒダのように折り重ねた形状の内張りで、工芸品のように見える。

 このドアパネルには、内側のドアノブ付近に切子調カットガラスも使われ、かなり凝った仕上がりだ。ただし価格も高く、ハンドプリーツと切子調カットガラスのセットで162万円に達する。

 ルーミー&タンクX“S”が買える価格だから一般的には不要だろう(渡辺陽一郎)

レクサスLSになんと162万円のオプションとして設定

実用度…×

■イージーアクセスバックル

 前席のドアを開けるとシートベルトのバックル(受け)が上昇し、シートベルトを締めると定位置に戻るという装備。

 確かにシートベルトが装着しやすくなるのは事実だ。しかし、だからといってLSのシートベルトが締めにくいわけでもなく、暗い時にちょっとした蛍光ランプでもあれば充分なので、要らない装備だ。

 付けるのであれば、むしろバックルを探すことが多い後席に付けたほうが有用だったのではないだろうか(永田恵一)

実用度…×


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