【クルマの塗装にまつわる噂の真相】ボディを磨きすぎると塗装が磨り減るってホントなのか?

ワックスとコーティングはどう違う?

 最後にワックスとコーティングはどう違うのか、改めて説明しよう。ボディの光沢を高め、塗装面を守ってくれるケミカルにワックスやコーティング剤などがある。

 この2つの違いをご存知だろうか? ワックスは文字通り蝋が主成分で、塗装面に塗れたような艶を出してくれる。

 さまざまな添加物により色を鮮やかに見せたり、耐久性を高めたような機能性を持たせたものもあるが、基本的にはワックスの被膜は柔らかいので、耐久性はそれほど高くはない。

 それに対してコーティング剤は文字通り塗装面をコーティングする被膜を形成するもので、塗装よりも硬い幕で塗装面を覆ってしまうという仕組みだ。

 ワックスよりも膜厚は薄いがガラス系の被膜を形成するなど、強固な被膜で長期間塗装面を守ってくれる。

 ただしコーティングといってもプロが使っているモノとカー用品店で売っているモノは、使い勝手も含めて仕様が異なる。

 プロ用は下地の仕上げなど作業の綿密ぶりもあって耐久性や光沢は、やはり素晴らしいものだ。

 それでも洗車用品のコーティング剤は洗車後にスプレーして拭き取るだけ、と作業性が高いものもあり(手軽な分、耐久性はそれなりになるようだが)、今や完全にボディの保護剤として主流になっている。

 ワックスとコーティングのどちらがよいのかと訊かれれば、手軽さと耐久性ではコーティングに軍配が上がる。

 ワックスは光沢にこだわるマニア向けのアイテムとなりつつある。もしコーティングの耐久性とワックスの光沢の両方を得たいと思ったら、両方を使えばいい。

 ただし、その場合はまず下地を仕上げてからコーティングを施し、被膜が充分に硬化した後でワックスをかけることだ。ワックスを定期的にかければコーティングも長持ちする。

 そもそも手入れが簡単で、光沢や撥水効果(ウォータースポット防止のため撥水しない親水タイプのコーティングもある)が長期間持続するのがコーティングのメリットだが、洗車マニアはとにかくボディの輝きのためにできる限りのことをしたくなるもの。それが趣味ならコーティングの上にワックスをかけるのもアリなのだ。

 ただし、コーティング剤やワックスの組み合せで問題がある場合もあり、施工業者によっては専用の撥水剤を定期的に使うなど、ワックスとの併用をお薦めしないところもある。充分に調べてから、作業しよう。

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