東名高速の渋滞対策が空振り三振! 8年間いったい何をやってきたのか!?【清水草一の道路ニュース】

■全線4車線化に向けて必要なこととは?

 私の結論としては、約14万台/日と東名全線で最も交通量の多い横浜町田-海老名JCT間は、上下線とも全線4車線の計8車線に拡幅すべきなのである。路肩や中央分離帯を削って1車線分をひねり出す手法は、すでに各所で実施されて効果が確認されているのに、なぜそれを実行しないのか。

 責任の所在を明確にするために、「神奈川県東名軸渋滞ボトルネック検討ワーキンググループメンバー」の所属を記すと、国土交通省関東地方整備局、神奈川県警、神奈川県、横浜市、川崎市、中日本高速道路(株)となっている。民間は入っていない。

 もうひとつ呆れたのは、当初の拡幅計画のうち、いまだ手つかずの3か所の橋梁部について、ようやく拡幅方法が示されたことだ。

いまだに拡幅工事が始まっていない橋梁部を一般道から見る
いまだに拡幅工事が始まっていない橋梁部を一般道から見る

 この未着手の区間について、これまで中日本高速道路は、「橋梁部分の拡幅工事につきましては、重交通路線かつ住居連担地区において既設の橋梁を拡幅する工事であり、技術的に難易度が高い工事になります。現在は、東名高速道路をご利用されるお客さまと、地域にお住いの方々、極力ご迷惑が掛からないような施工方法を検討しながら、橋梁の詳細な設計を進めているところです」としか回答がなかった。

 なにか技術的に、あるいは権利関係に重大な問題が発生しているのではないかと心配していたが、結局単純に橋桁を左右に張り出して拡幅するという。これまで8年間着手できなかったのはどういう事情があったのか、詳しい発表はなかった。

 ユーザーはただ首を長くして、渋滞対策の完成を待つしかないのか? せめて途中経過を発表して、心の平安を与えてもらいたいものである。

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