新井選手と開発チーフに突撃インタビュー
――まずは新井選手、手ごたえはどうでした?
新井 伸びしろがあるのは感じましたのでこれから一気に伸びていきますよ。
――ところで加速していく時ってどんな感じですか?
新井 スタート時、1速に入れてサイドブレーキを引きローンチコントロールのスイッチを押します。全開の状態で回転がリミットのところにあたるので、そこで半クラッチを使ってダイレクトに出ます。半クラッチを使わないで出せるかどうかも試しました。
シフトアップですがインジケーターが黄色から赤に変わったらパンパンとシフトアップしていきます。6300rpmで光るそうですが、あれだけ速いと実際見てられませんよ。
――次にGRCチームリーダーの野村章さんにお聞きします。2016年モデルの課題、改良すべき点はどのようなものだったのですか?
野村 課題は3つあります。1つ目はローンチスタートの制御。2つ目はエンジンのパワーバンドが狭いこと。3つ目はコーナリングスピード。GRCの予選ではトップタイムを出しているので単独で走れば速い。つまりローンコントロールを使うスタートがなければ速いんです。
VWがダントツに速くスタートから加速していくと2馬身くらい離されます。エンジンも低回転型のエンジンなので、パワーバンドが狭く、高回転域まで伸びない。途中でシフトアップしなければいけないですよ。
――エンジン開発をされている沢田拓也さんにお聞きします。エンジンの弱点がわかったわけですが、どのように改善していきますか?
沢田 ラリー用エンジンということもあり、低回転向けでピークパワーは5000rpm付近にありました。これをできるだけフラットな状態にして7000rpm近く、つまり高回転域まで伸びるエンジンを作っていきたいですね。
低回転型なので短いインマニを使っていますが、今度はちょっと長いインマニを使います。三鷹で開発していますが500種類くらいの部品を作ってほぼ全交換です。
――ズバリ聞きます。今年の目標は?
野村 トップグループに入って表彰台に上りたいですね。
新井 サスペンションに関しても前後のバランスがよくなればまだまだ速くなります。
――すでに2017年シーズンのドライバー2人は、クリス・アトキンソン選手と新加入のP・サンデル選手の起用が決まっていますが、新井選手は出ないのですか?
新井 まだオファーないなあ。もうだいぶクルマに慣れたので、次に出る時はサンデル選手よりは速く走れますよ!!
今後のスケジュールだが現在開発中の新型エンジンとサスペンションを載せ替えた2017年モデルを3月下旬にテストし、5月21日の第2戦に投入する予定。
もちろんそれで完結するわけではなく、ステップ2、3と隠し玉も用意されるらしい。GRCにSTIが本格参入するだけに優勝ラッシュも夢じゃない!!
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