■ボディカバーは実はクルマにとってはよくない?
ボディカバーは実はクルマにとってはよくないと決めつけるのは早計だが、「諸刃の剣」であり、保管環境や使用方法を誤ればボディ表面に傷がつくことは事実だ。
ボディカバーを被せる状態の車体の状態(ボディの汚れ、洗車後の水分を充分に拭き取っているか)や、装着や保管方法(取扱説明書どおりに保管しているか)、保管場所(埃などが付着しにくい場所)・・・などなど。
意識してみると意外と気をつけるポイントが多いものだ。
つまり、ユーザー側が正しい使い方をしていれば、一定の傷を防ぐことができるアイテムだといえる。正しい使い方をしていても傷が・・・という場合は、保管場所の周囲の環境に原因がある可能性も考えられる。
■風で擦れて傷が付くのか?
ボディカバーを使用するとボディ表面にキズがつくという話を聞いたことがあるかもしれない。筆者自身も経験があるが、実際に細かなキズがついた。いわゆる「カバー傷」というやつだ。
当時クルマを駐車していた場所の近くに畑があり、冬になると空気が乾燥して強風とともに大量の土埃が舞い上がる。ひどい時には視界不良になるほどだ。これが一冬に最低でも1回、多いと3〜4回起こる。
その風がクルマを直撃して否が応でもボディカバーとボディのあいだに入り込んでしまうのだ。これは保管環境の問題だと諦めざるを得なかった。
とはいえ、筆者のように、ボディカバーを使いたい事情があるユーザーもいるだろう。最低限押さえておきたいポイントとして
・ボディに触れる裏地の素材が起毛または不織布で作られているもの
・車体の下側にバンド等で固定できる作りのもの(できれば2箇所以上)
・予算があるなら車種専用品
・・・が挙げられる。
■最低でも1週間に1度はカバーをとって通気が必要?
何らかの理由で長期保管のためにボディカバーを被せるケースもあるだろう。
この場合、気をつけなければならないポイントが変わってくる。車内に発生する「カビ」だ。
いくつもの除湿剤を車内に置いたとしても、密閉した空間、それも湿気が多い梅雨時ともなればひとたまりもない。
本革やアルカンターラの素材を使用したシートや内装の場合は特に注意が必要だ。それこそ、エアコンの吹き出し口の奥にカビが生えたら目も当てられない。
季節や立地にもよるだろうが、高温多湿な梅雨時から夏場などは1週間に1度はボディカバーを外し、通気してあげたいところだ。1ヶ月も放置したらかなりの確率で車内にカビが生えていると思った方がいいだろう。
■フロントボンネットだけのカーカバーは有効?
面積を問わず、ボンネットの状態が美しいかどうかでクルマの印象が大きく変わる。ボディ全体をカバーで覆うのは面倒だが、ボンネットが日焼けするのは避けたい・・・というユーザーも少なからずいるだろう。
「フロントボンネットだけのカーカバーは有効か?」と問われたら、ボディの前半分だけ直射日光があたる保管環境のユーザー向けにおすすめしたいアイテムといえる。
戸建てに住んでいるユーザーの自宅駐車場で、立地などの理由でどうしてもバックで駐車する必要がある場合には特に有効だ。
これは余談だが、オープンカーの幌の部分だけを覆うカバーも発売されている。乗る頻度が高いが、防犯対策や社内への紫外線の攻撃を少しでも緩和させたいというユーザーにはおすすめだ。
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