ブリザック史上最高性能を謳ったブリヂストン・ブリザックVRX3の性能はどんなものなのか? 『氷上ブレーキ性能20%向上』『摩耗ライフ17%向上』『効きが長持ち』など気になる点がいっぱい!* これは実際試すしかないじゃないか! ベストカーwebはいち早く北海道・旭川に出かけ、その性能をチェック! スタッドレスタイヤは「トータルバランスの高さが大事」と語る国沢親方が、ラリードライバーの視点からVRX3をさまざまな路面でテストドライブした。【PR】
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インプレッション:国沢光宏
写真:西尾タクト
モンテカルロラリーで1番強いタイヤがスタッドレスの目安
私の中に「スタッドレスタイヤの理想像」というのがある。それは「モンテカルロラリーで一番強いタイヤ」です。簡単に説明したい。1月の中旬にモナコとフランスのプロヴァンス地方で開催されるこのラリー、スタッドレスタイヤで経験するすべての路面が揃っている。例えばスタート地点は乾燥した舗装路。当然のごとく夏タイヤのような特性を必要とする。
標高が上がっていくにしたがって雪とウエット舗装路のミックスになる。冬の道を走るとよく出会う状況ですね。ウエット性能や、比較的水分の多い雪質を上手にカバーしなくちゃならない。さらに標高上がり気温も下がってくると、凍ったばかりのミラーバーンなどが出てくる。夕方の競技では溶けて流れた水分が凍った、黒く見える路面だ。
御存知の通りいわゆる「ブラックアイス」と呼ばれる手強いミラーバーンである。本来ならスパイク付きのタイヤで走りたくなるようなコンディションといっていい。当然ながら滑りまくるため、コースアウトする車両が続出する。競技となればフルアタック。ここでの性能がタイムに大きく響く(WRCではスパイク付きタイヤも使う)。
標高が上がり、雪が降り出していると圧雪路。興味深いことに圧雪路では案外タイヤ性能の差がつかない。降ったばかりの雪や圧雪って、トレッド面の凹凸でグリップを創り出す。冬用長靴の底によくあるパターンをイメージしていただければいいだろう。一定以上の性能を持つタイヤなら、圧雪や新雪でコントロールしやすい。
こういった状況でスタッドレスタイヤのテストを行うと、案外タイヤのパターンが大きな要因になったりする。タイヤテストとしちゃ楽しいし、絵柄も派手な横滑りになったりするなど映えるけれど、優れたスタッドレスタイヤかどうかの判断基準にはならない。圧雪はけっこうグリップがよく、テストコースだと180km/hのリミッターに当たることも。
下りのミラーバーンで、スタッドレスタイヤの性能は決まる
峠を越えると下り坂。ここからタイヤ性能の勝負になってくる! 一番恐ろしいのは少し白い雪の上に乗っているブラックアイス。黒く見える部分が濡れた舗装路かブラックアイスか判別つきにくい。いっそブラックアイスならスピードを抑えればいい。けれど白く見える部分は案外グリップしてくれるため、割とオーバーペースになりがち。
圧雪とブラックアイスの性能差が大きいタイヤだと、ここでコントロールを失ってしまう。スタッドレスタイヤの安全性は極端に変化する路面のグリップにどれだけ対応出来るかで決まってくると思う。様々な路面で安定してグリップを発生し、しかもコントロールしやすければベスト。最も重要なのはブラックアイスで優れた性能を持つことだ。
スキーやスノーボード、スケートなどをやったことがある人なら、雪や氷のコンディションの変わりやすさを御存知だと思う。同じゲレンデを滑っていても、リフト1本毎に雪質は変化していく。冬道でもまったく同じことが起きているのだ。繰り返しになるけれど私は「変化に富むモンテカルロラリーで一番強いスタッドレスタイヤ」を目安としてます。
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