下りのミラーバーンで、スタッドレスタイヤの性能は決まる
峠を越えると下り坂。ここからタイヤ性能の勝負になってくる! 一番恐ろしいのは少し白い雪の上に乗っているブラックアイス。黒く見える部分が濡れた舗装路かブラックアイスか判別つきにくい。いっそブラックアイスならスピードを抑えればいい。けれど白く見える部分は案外グリップしてくれるため、割とオーバーペースになりがち。
圧雪とブラックアイスの性能差が大きいタイヤだと、ここでコントロールを失ってしまう。スタッドレスタイヤの安全性は極端に変化する路面のグリップにどれだけ対応出来るかで決まってくると思う。様々な路面で安定してグリップを発生し、しかもコントロールしやすければベスト。最も重要なのはブラックアイスで優れた性能を持つことだ。
スキーやスノーボード、スケートなどをやったことがある人なら、雪や氷のコンディションの変わりやすさを御存知だと思う。同じゲレンデを滑っていても、リフト1本毎に雪質は変化していく。冬道でもまったく同じことが起きているのだ。繰り返しになるけれど私は「変化に富むモンテカルロラリーで一番強いスタッドレスタイヤ」を目安としてます。
強くなった!といいたいブリザックVRX3のバランスのよさ
長い長い前置きになった。今回試乗したブリザックVRX3は、アイスバーン性能を従来比20%向上*させたという。考えてみたら従来品のVRX2も当時ブリザックのなかでアイスバーン最強性能を持つとアピールしていた。そこからの20%って大きいです。加えてスタッドレスタイヤを履いていても長い距離を過ごす舗装路での静粛性の高さも感じられる。
*詳しくはBLIZZAK公式WEBサイトへ
今回様々な路面状況を試してみたけれど、率直な印象は「強くなりましたね!」。タイヤ性能に強いという表現は似合わないかもしれないけれど、クルマでも最近「強い」という表現をするようになってきた。サーキットのような限られた条件では「強さ」より「速さ」が重要。非常にタイトな性能幅であっても、尖っていることを”良し”とする。
けれどラリーや雪道では限られた状況で速くても、オールラウンドで優れた性能を持っていなければ「強い」とは言えない。マラソン選手は長距離で速い。100m選手の瞬発力たるや凄い! けれど20種類くらいの競争をしたら、バランスのいいサッカー選手が最も強いんじゃないかと私は思っている。VRX3で様々な雪道を走っていると、とにかく心強いです。
コクピット旭川の店長さんが語る北海道のスタッドレス事情
今回コクピット旭川の山原店長さんに話を聞いて「やっぱり!」と思ったのはミラーバーンのブレーキ性能。「前のクルマが止まれたのに同じタイミングでブレーキをかけた自分はタイヤの性能が悪くて追突した」みたいなケースが多いという。逆もしかりで、それだけタイヤの性能差があるということだ。
旭川のドライバーは安全運転の意識が高く、スタッドレスに関心の高いお客さんの多くがブリザックVRX3を選んでいるそうな。
考えてみてほしい。高い性能を持つスタッドレスタイヤで1回でも追突事故を防止できたらプライスレスだと思う。ミラーバーンの走行ではどんなレベルのドライバーでもギリギリの性能まで使っている。だったら同じような速度で走っていて、同時にブレーキ踏んだ時、短い距離で止まれるタイヤを選んでおくほうがより安心だ。
ということで、今シーズン購入するスタッドレスタイヤでモンテカルロラリーのような厳しい雪道でも安心感をもって走れるVRX3は、最有力候補になるだろう。加えてドライ路面での快適性が高い。皆さんより1カ月早く履き、1カ月遅く夏タイヤへ交換してもストレスないと思う。交換を1カ月ズラせたら夏タイヤで雪に遭遇する確率は大幅に減ることだろう。これも安全につながります。
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