さらばG-BOOK!! 先進的カーナビの終焉は呆気ないものだった

■正直ダメージがデカすぎる(泣)

 3月31日の夜に最後の別れ(通信接続)を行い一度就寝。そして翌日の午後にカーナビ(G-BOOK)にアクセスしてみた。

 最初に言っておくとカーナビ自体はこれまで同様に使える。ただ厳しい言い方をすれば「ただのカーナビ」である。

 G-BOOKサービスは終了したことで使えなくなった機能は以下の通り(全てではない)。

 ・プローブ情報を活用して渋滞回避も含めより緻密なルートを計算できる「Gルート探索」
 ・地図(部分)更新が行える「マップオンデマンド」
 ・オペレーターサービス
 ・充電ステーション探索
 ・ヘルプネット

 この他にも写真にあるように「G」マークのあるサービスは基本すべて使えなくなってしまった。

 ただ「マップオンデマンド」に関しては通信では更新できなくなったが、ネット経由(ディーラーでも可能)で地図更新DVDを注文すれば可能だ(2000円:税込/送料/メディア代含む/代引き)。

 ちなみに筆者はG-BOOKサービス終了が確定した後、わざわざディーラーで「地図更新サービス」を申し込んだ。ゆえにサービス期間は2023年6月まで残っているのだ。だからこそカーナビの命とも言える「地図更新」にはこだわっている。

 この他にも情報サービスとして「高速道路の渋滞情報と予測」機能やCDからHDDに音楽をリッピング(保存)したあと、楽曲データを記録できる「Gracenote(グレースノート)」も元々HDDにデータが入っていない新譜などには対応しなくなっている。

 ここまでであれば正直「耐えて使ってもいい」と思っていた。しかし最後の最後に「これは厳しい~」と思わせる事象が発生したのである(大げさ)。

■PHVだからこその機能が使えなくなった

通信を使った機能は多彩、ヘルプネットにも対応していた
通信を使った機能は多彩、ヘルプネットにも対応していた

 今回この記事を書くにあたり一番ショックだったのが以下の機能が使えなくなったことだ。

 プリウスPHVには充電状況をスマホで確認することができる「eConnect(イーコネクト)」というサービスに対応している。筆者の車両は普通充電のみだが、それでも充電中は状況を随時チェックすることで少し早めに車両に戻り、充電待ちをしている人に対し、少しでもスムーズに入れ替えを行うようにしてきた。

 ZVW35型はゼロから満充電までカタログ上約90分だが、実際はゼロから充電することは少ないので1時間位で終了することもある。さらにスマホでの確認を怠ってもメールやApple Watchへの連絡も入るので利便性は抜群だった。

 そしてもうひとつ、エアコン(冷房)のオン/オフを時間指定も含めて行える「リモートエアコン」。これも使えなくなった。

 夏場の炎天下で事前にエアコンで車内をクールダウンできるこの機能は家族にも好評でさらにPHVのバッテリーで動かせるのでエンジンもかからない。この点も気に入っていた。

 くどいようだが、要は通信が使えなくなったことでここまで語ってきたサービスが全部使えなくなったわけだ。

■カーナビだけは交換したい、しかし……

 通信が使えなくなったことで、当たり前だったPHVとの生活に不便が生じてきたのは事実である。

 しかし仕事柄というか、テレマティクス機能を持っていないカーナビを使い続けるのは精神的に落ち着かない。

 ならばカーナビだけでも交換しよう!と考えたのだが、人生そんなに甘いもんじゃなかった。

 筆者のプリウスは元々メーカー純正の「G-BOOK対応HDDカーナビ」が標準装備されていた。普通に考えればこれを取り外して交換すれば良いだけなのだが、某市販カーAVメーカーの「適合表」を見ると「このグレード(Gレザーセレクション)は純正カーナビが装着されているので適応不可」という表記がされていた。

 最近の市販カーナビの多くは純正のステアリングリモコンにも対応しているので、その点は問題ないはずだし「CAN-Bus(車内LAN技術の一つ)」もインターフェースユニットを入れれば対応できるのではないか、と思っていた。

 実際、メーカーオプションのG-BOOK対応純正ナビ(後述するWiLLサイファなど)を装着していてもそれを外して市販ナビを換装した強者もいる。

 そこで自分で考えるよりプロに分析してもらおうと、数社(数店)のプロショップに「取り付けは可能なのか」というメールを一斉に出してみた。

次ページは : ■まさかの盲点にがっかり

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