すげー!! ストラトスが131アバルトが5ターボが大激走!! 涙が止まらない

すげー!! ストラトスが131アバルトが5ターボが大激走!! 涙が止まらない

 富士モータースポーツミュージアムで開催中の特別展「THE GOLDEN AGE OF RALLY IN JAPAN」にはイタリア・トリノに本拠地を置く「マカルーゾ財団」のコレクション6台が含まれている。そのWRCで活躍した貴重な6台が試走するというからたまらない。ランチア・ストラトスの激走に感涙!

文:ベストカーWeb編集部/写真:西川昇吾、ベストカーWeb編集部

ランチア・ストラトスの実車が風景を切り裂いて走っていく
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富士の冷たい空気を切り裂くランチア・ストラトス

ランチア・ストラトスの実車が風景を切り裂いて走っていく
ランチア・ストラトスの実車が風景を切り裂いて走っていく

 WRCが始まったのが1973年。そして1974年から1976年まで、ランチアにマニュファクチャラーズタイトル3連覇をもたらしたのがストラトスだ。自動車市場に燦然と輝くユニークなデザインはベルトーネ時代のマルチェロ・ガンディーニの手によるもの。

 マカルーゾ・コレクションのランチア・ストラトスは1976年製のアリタリアカラーモデル。全長3900×全幅1750×全高1150㎜、ホイールベース2180㎜の特異なディメンションは、運動性能の高いミドシップレイアウト。

 荒れたグラベルにも耐えるサスペンション、そして整備性のよさとWRCに勝つためにデザインされたもので、あまりに低いドライビングポジションながら、視界は良好だった。そして、直進性こそ劣るものの、コーナリング性能でライバルを寄せ付けなかった。

 さて今回の試走は点検、整備が目的ということだが、ランチア・ストラトスのリアカウルがガバッと開いた状態でエンジンが拝めたからもう最高! 横置きに収まるディーノ246GTと同じV6、2.4ℓはなんとも神々しかった。

 いよいよ走り出す。遠くから独特のV6サウンドが聞こえてくる。試走ということで高回転まで回すわけではないが、幾分雑味のあるサウンドがかえってラリー車らしい。

 静態で見ているよりも走行状態で見ると本当に低くワイドで、コーナリングでの接地感の高さが想像できる。

 その特異なデザインとエンジンサウンドが一体となって富士の冷たい空気を切り裂いていった! そんな印象だ。やっぱりスゲーな!

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WRCを戦うラリー車の証、ブリスターフェンダーが目に焼き付くフィアット131アバルト

131アバルトの迫力のブリスターフェンダー。これこそがWRCを戦うクルマの証だ
131アバルトの迫力のブリスターフェンダー。これこそがWRCを戦うクルマの証だ

 ランチア・ストラトスに代わって、1977年と1978年の1980年にWRCのチャンピオンマシンになったのがフィアット131アバルト。なんでもないFRのファミリーセダンが絶大な戦闘力を手に入れ、WRCを席巻するところがラリーの面白いところ。

 当時は日産(ダットサン)のバイオレットが同じようにファミリーセダンをベースにWRCに挑戦していて1979年から1981年まで3年連続マニュファクチャラーズタイトルで2位と奮闘している。

 ランチアの陰に隠れてしまったが、フィアットはアバルトが開発した124ラリーで1973~1975年のWRCに参戦しており、子会社ランチアの活躍に親会社が奮起する形で131アバルトは開発された。

 当時のトップカテゴリーはグループ4(年間400台を生産)で争われており、131アバルトは強力な2LDOHCエンジンを搭載。

 ベルトーネがデザインしたブリスターフェンダーに加え、FRP製のボンネットやトランク、さらにルーフスポイラーを装着し、そそるデザインになった。

 目の前を走る131アバルトの太く伸びやかなDOHCサウンドは、これぞグループ4時代のラリー車だと納得。ハコ車ではWRC史上最もかっこいいぜ! と改めて思った。

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