【フリードクロスター約3割納期2倍!!】「クロスオーバーSUV風」なぜ人気?

クロスターはフィット初の3ナンバー!

 <br>クロスター専用のブラックアウトされたSUVテイスト溢れるエクステリア(ブラックのフロントグリル、フロントバンパー、ホイールアーチプロテクター、サイドシルガーニッシュ、ドアロアーガーニッシュ、リアバンパー)、専用の16インチアルミホイールが特徴。ルーフレールはメーカーオプション。グリルレスの他グレードと違って力強く豪華に見える<br>

クロスター専用のブラックアウトされたSUVテイスト溢れるエクステリア(ブラックのフロントグリル、フロントバンパー、ホイールアーチプロテクター、サイドシルガーニッシュ、ドアロアーガーニッシュ、リアバンパー)、専用の16インチアルミホイールが特徴。ルーフレールはメーカーオプション。グリルレスの他グレードと違って力強く豪華に見える
フィットのグレードは5種類あるが、写真はフィット販売全体の46%を占めるフィットホーム<br>
フィットのグレードは5種類あるが、写真はフィット販売全体の46%を占めるフィットホーム

●新型フィット各グレードの販売割合
■BASIC(ベーシック):20%
■HOME(ホーム):46%
■NESS(ネス):6%
■CROSSTAR(クロスター):14%
■LUXE(リュクス):15%
※新型フィットの受注台数の内訳(ホンダ調べ)

新型フィットの価格

●e:HEVの価格比較
■BASIC(ベーシック):199万7600円
■HOME(ホーム):206万8000円
■NESS(ネス):222万7500円
■CROSSTAR(クロスター):228万8000円
■LUXE(リュクス):232万7600円
※すべてFF。クロスターはベーシックから29万400円高、最量販車種のHOMEから22万円高

 同様に2020年2月14日に発売されたフィットについても、ホンダカーズに売れ行きを聞いてみた。

 「新型フィットには、ベーシック、主力のホーム、ネス、リュクス、SUVのクロスターなど5種類のグレードがあります。

 想定される販売台数はホームとベーシックが多いが、実際はクロスターの受注も活発です。

 そのためクロスターの納期も伸びています。ホームやベーシックであれば1ヵ月から2ヵ月で納車できますが、クロスターは3ヵ月です。

 クロスターも1.3Lガソリンエンジン車と1.5Lハイブリッド車をラインナップしていますが、エンジンによる納期の差はほとんどないですね」とコメント。

 新型フィットは、メーカーオプションを減らしてグレードを豊富に用意した。価格の安いベーシック、機能と質感を高めたホーム、SUV風のクロスター、アクティブなネス、内外装が上質なリュクスだ。

 生産はベーシックとホームが中心で、ほかの3グレードは少ないから、クロスターが増えると納期も伸びる。いずれにしろフリードとフィットのクロスターは、堅調に売れる注目のグレードとなった。

 現時点では初期受注で代替えユーザーが多いため、数カ月もすると、クロスターの割合は増えていくだろう。

 クロスターといっても、フリードクロスターとは違う部分がある。まず、フィットクロスターはフリードクロスターと違って、ノーマルグレードから最低地上高を25mmアップし、160mm(FF)としている点。

 さらにボディサイズもフィット初の3ナンバーとしている。フィットのベーシックは全長3995×全幅1695×全高1515mmだが、フィットクロスターは全長4090×全幅1725×全高1545mmmと、SUVテイストにすることによってボディサイズが拡大しているのだ。

単にSUV風にアレンジすれば必ず売れるとは限らない

Xアーバンが売れず、アクアクロスオーバーを投入するもヒットには結びつかず。最低地上高はノーマルのアクアが140mm、アクアクロスオーバーは170mm。ボディサイズは全長4060×全幅1715×全高1500mmと、ノーマルのアクアに比べ全長が10mm長く、全幅が20mmワイド、全高が5mm高い
Xアーバンが売れず、アクアクロスオーバーを投入するもヒットには結びつかず。最低地上高はノーマルのアクアが140mm、アクアクロスオーバーは170mm。ボディサイズは全長4060×全幅1715×全高1500mmと、ノーマルのアクアに比べ全長が10mm長く、全幅が20mmワイド、全高が5mm高い

 ただし、外観をSUV風にアレンジすれば、必ず好調に売れるとは限らない。アクアは2014年にSUV風のXアーバンを追加したが、売れ行きは伸びなかった。

 フェンダーにホイールアーチを縁取る樹脂パーツが備わらず、いまひとつSUVらしく見えなかったからだ。

 この樹脂パーツはフェンダーアーチモールとしてディーラーオプションで用意されたが、車両カタログやウェブサイトには非装着車が掲載され、ユーザーに伝わりにくい。

 標準装着しなかった理由を開発者に尋ねると「3ナンバー車になるから」という返答だった。

 結局、アクアXアーバンは売れず、2017年にはアクアクロスオーバーに変更している。これはフェンダーアーチモールを標準装着して、全幅を1715mmに広げた3ナンバー車であった。しかしこれもパッとしない。

 先代フィットも、2017年のマイナーチェンジで、ディーラーオプションのクロススタイルを用意した。

先代フィットに用意されていたクロススタイルは純正アクセサリー。クロススタイルのパッケージ価格は13万8240円だった<br>
先代フィットに用意されていたクロススタイルは純正アクセサリー。クロススタイルのパッケージ価格は13万8240円だった

 ブラックのホイールアーチモールを装着して外観をSUV風に仕上げたが、ディーラーオプションでは分かりにくい。

 せっかく用意したのに装着車は少なかった。購入後に装着し登録すると3ナンバーになるという点も、クロススタイルの販売を妨げていた。

 ノートのシーギアもいまひとつ売れていない。アンダーガードが装着されているものの、全体的にクロスオーバー風スタイルが中途半端な印象だ。

ノートシーギアはノートのガソリンモデルとe-POWERにもクロスオーバースタイルの特別仕様車がラインアップされている。都会とアウトドアの両方のテイストを取り入れた都会派クロスオーバースタイルのシーギア。ダークメタリック色のスタイリングガードやホイールアーチガーニッシュを装着し、専用アルミホールや専用シートクロスなどを装備することで、アウトドアシーンにも似合う仕様となっている。最低地上高はe-POWERシーギアが130mm、Xシーギアが150mmと標準車と変わらない。4WDシステムもない
ノートシーギアはノートのガソリンモデルとe-POWERにもクロスオーバースタイルの特別仕様車がラインアップされている。都会とアウトドアの両方のテイストを取り入れた都会派クロスオーバースタイルのシーギア。ダークメタリック色のスタイリングガードやホイールアーチガーニッシュを装着し、専用アルミホールや専用シートクロスなどを装備することで、アウトドアシーンにも似合う仕様となっている。最低地上高はe-POWERシーギアが130mm、Xシーギアが150mmと標準車と変わらない。4WDシステムもない

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