N-BOX、ライズなど絶対王者の「がっかりしたあの部分」とは?

ミニバン:トヨタシエンタ

現行シエンタは2015年7月に発売されている。約4年後の2018年9月にマイナーチェンジを行い、2列シートのファンベースを加えた。この後に目立った改良は実施していない。
現行シエンタは2015年7月に発売されている。約4年後の2018年9月にマイナーチェンジを行い、2列シートのファンベースを加えた。この後に目立った改良は実施していない。

 2019年に販売された3列シートミニバンの中で、登録台数の最も多い車種はシエンタだ。11万880台(1ヵ月平均で9240台)を登録した。

 シエンタは2015年に登場したコンパクトミニバンで、エンジンは1.5Lと1.5Lハイブリッドを用意する。

 全長が4260mmのコンパクトなボディにより、小回り性能はミニバンなのにコンパクトカー並みに優れている。

 全高は1700mmを下回るが、薄型燃料タンクの採用で床を低く抑えたから、室内高の不足はない。

 3列目シートの床と座面の間隔も相応に確保され、膝の持ち上がる窮屈な姿勢になりにくい。外観はワゴン風でも空間効率は高い。

 ミニバンとしては、ドライバーの視線に対してサイドウインドウの下端が少し高く、車両に潜り込んだ感覚になりやすい。斜め後方の視界も良くない。

 内装ではインパネに上下方向の厚みがあり、小柄なドライバーは、前方が見にくく感じたり圧迫感が生じやすい。

 6人乗りのシートは、ヴォクシー系3姉妹車などではセパレートタイプになり、2列目の中央に空間ができて車内の移動もしやすい。

 しかしシエンタの2列目5人乗りは、7人乗りのベンチシートに似た形状で、中央部分にアームレストとトレイを加えただけだ。機能が中途半端で、座り心地も7人乗りに劣る。

 3列目を畳むと広い荷室になるが、2列目の下側に格納する。したがって3列目を畳む時に、2列目も動かす必要がある。シートアレンジは少々面倒だ。シエンタでは視界と細かな使い勝手に注意したい。

シエンタの5人乗り仕様。後席のベンチシートの座り心地は7人乗りに劣るという
シエンタの5人乗り仕様。後席のベンチシートの座り心地は7人乗りに劣るという

SUV:トヨタライズ

2019年1月、2月の登録車販売台数NO.1を達成した大ヒット車のライズ
2019年1月、2月の登録車販売台数NO.1を達成した大ヒット車のライズ

 最近はSUVの人気が高い。2019年に国内で最も多く売られたSUVはC-HRだが(RAV4は僅差で2位)、直近ではライズの人気が高い。

 2019年11月に登場して、2020年の1月(1万120台)と2月(9979台)には、SUV市場だけでなく小型/普通車の販売1位になった。

 ライズは全長を4m弱に抑えたボディにより、混雑した街中でも運転しやすい。

 前輪駆動がベースのシティ派SUVだが、外観はオフロードモデル風で、RAV4を小さくしたような存在感もある。

 エンジンは直列3気筒1Lターボで、1.4L相当の動力性能を確保しながら、自動車税は年額2万5000円と安い(2019年10月に4500円値下げされた)。

 注意したいのは居住性だ。コンパクトカーのフィットに比べて空間効率は低いのは仕方ないが、SUVとしては後席の足元空間が狭い。後席の座面も少し短く、座り心地はいま一歩だ。

ライズは後席の座面が少し短く、後席の足元空間が狭いという
ライズは後席の座面が少し短く、後席の足元空間が狭いという

 走行性能ではエンジンノイズが少し大きく、3気筒の粗さを感じる。1500回転を下まわると、駆動力の落ち込みも気になる。

 電動パワーステアリングは手応えが乏しく、セルフアライニングトルク(自動的に直進状態に戻ろうとする特性)も弱いから、運転中に違和感が生じる場合もある。

 最低地上高(路面とボディの最も低い部分との間隔)に185mmの余裕を持たせたこともあり、操舵感が少し曖昧で、峠道などでは曲がりにくく感じる。

 乗り心地は低速域で若干硬い。それでも16インチタイヤは17インチに比べて少し柔軟だが、ロードノイズ(タイヤが路上を転がる時に発生する音)が拡大する。16インチと17インチタイヤ装着車の乗り比べも含めて、運転感覚を確認したい。

【画像ギャラリー】大ヒット車のがっかりした部分詳細写真

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