スカイライン スープラ… いま日本で一番楽しいパワーユニットはどれ

■トヨタ B58直列6気筒2997ccターボ(スープラに搭載)

●ハイパワーかつ扱いやすい新“シルキーシックス”(斎藤 聡おすすめ3位)

 BMW製直噴3L、6気筒+ツインスクロールターボエンジン。BMWではモジュラーエンジンとして3Lディーゼルエンジンや3気筒1.5Lエンジンとボアピッチやシリンダーブロックを共有する新世代エンジンのひとつ。

 ピークパワーの迫力よりもトルクバンドの広さからくる扱いやすさが身上。もちろん51.0kgmのトルクがあるから加速は充分に速い。

 何より高性能6気筒エンジンならではの滑らかな吹き上がりや伸び感は今や希少種。

 かつて「シルキー6」と呼ばれたBMW製6気筒エンジンを彷彿とさせる……と言ったら大げさかもしれないが、充分に魅力的で官能的なエンジンだ。

 アクセルレスポンスは素晴らしくよく、ターボラグも少ない、いかにも新世代のエンジンといった顔も持っている。(TEXT/斎藤 聡)

北米2021年モデルの直6搭載GRスープラは、エキゾーストマニホールドの構造変更や新ピストンの採用による圧縮比の変更などにより382hp/5800~6500rpm、368lb.ft./1800~5000rpmとなった。日本での発売は今年秋以降だ。改良早いな!

●スペック…排気量2997cc、直6 DOHC+ターボ、圧縮比11.0、ボア×ストローク82.0mm×94.6mm、ハイオク、最高出力340ps/5000rpm、最大トルク51.0kgm/1600~4500rpm、燃費12.2km/L(WLTCモード)

■三菱 4B12 MIVEC+S61/Y61(アウトランダーPHEVに搭載)

●アウトランダーPHEVに搭載!(岡本幸一郎おすすめ3位)

 アウトランダーPHEVは2017年のマイナーチェンジで、EV走行領域の拡大とドライバビリティの向上を図るべく、バッテリー容量および出力向上、ジェネレーターとリアモーターの出力向上、エンジン排気量の拡大およびアトキンソンサイクル化などPHEVシステムが進化した。

 新旧を乗り比べると違いは明らか。全体的にトルク感が増したほか、踏み込んだ際に先にエンジン回転が上がってあとから加速がついてくる感覚が薄れた。さらには、新設のSPORTモードを選択するとより瞬発力が増して、やみつきになりそうな加速を楽しめる。

 加えて前後がつながっていないツインモーター4WDの強みを生かし、少し時間差を設けてリアのトルクを早く出すようにされたことも効いており、気持ちよ~くコーナーを立ち上がっていけるのも魅力だ。(TEXT/岡本幸一郎)

災害時の非常用電源として注目を集めたアウトランダーPHEVだが、クルマとしてのデキは非常にいいのだ

●スペック…エンジン:排気量2359cc、直4 DOHC、圧縮比12.0、ボア×ストローク88.0mm×97.0mm、ガソリン、最高出力128ps/4500rpm、最大トルク20.3kgm/4500rpm、燃費16.4km/L(WLTCモード)。モーター:フロント(S61)82ps/14.0kgm、リア(Y61)95ps/19.9kgm

■スズキ K14C直列4気筒1371cc(スイフトスポーツなどに搭載)

●お財布に優しい! しかも楽しい!(岡本幸一郎4位、斎藤 聡5位)

 先にエスクードに搭載された直噴のK14Cをベースに、スイスポに相応しく“非日常”が感じられるよう、全域で出力とトルクを高めるとともに、レスポンスにこだわり、最近では珍しく常時ターボを回しておく制御を採用してターボラグの払拭を図っている。しかもシングルスクロールターボのまま。

 これらにより自然吸気時代と遜色ない、どこから踏んでもついてくる鋭いレスポンスと、いかにもターボらしい盛り上がり感のあるトルク特性を身に付けることができた。

 ただし、パワフルなのにレッドゾーンが6200rpm~と低めなので、すぐに吹け切ってしまうのが惜しい。(TEXT/岡本幸一郎)

●スペック:排気量1371cc、直4 DOHC+ターボ、圧縮比9.9、ボア×ストローク73.0mm×81.9mm、ハイオク、最高出力140ps/5500rpm、最大トルク23.4kgm/2500~3500rpm、燃費16.4km/L(JC08モード)※スペックはスイフトスポーツのもの

次ページは : ■ホンダ LFA+H4直4、2L+モーター(ステップワゴンなどに搭載)

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