ルノー傘下の個性派ブランド/ルーマニア ダチア
1966年にUAPという社名でルノー車のノックダウン生産を開始し、1972年から国産化された。
1980年代初めには、ルノーの上級モデルのルノー20もダチア2000として生産され、官公庁やルーマニア共産党の上級職員に愛用されていた。
1980年代中盤、ダチアはいったんルノーと離れ、独自のモデルを開発していく。500㏄のコンパクトミニ、ダチア500や5ドアセダンのノヴァと生産していたが、ルーマニア革命前後の混乱の影響で業績が悪化し、1999年にはルノーの傘下に入る。
2004年には6000ユーロ以下という驚異的な低価格車、ダチアロガンを発売し、現在、ルーマニアを含む東欧諸国やフランス、ドイツ、スペインなどの西欧諸国へ輸出されているほか、ロシアやコロンビア、モロッコ、インドで現地生産されており、近日中にはイランや中国、マレーシアでも販売される予定。
■DUSTER
■LOGAN
旧ソ連時代に設立/ロシア ラーダ
ラーダはロシア最大の自動車メーカー、アフトヴァースのブランド。現在はルノー・日産がその経営権を取得している。
ラーダといえば、旧ソ連時代、1977年に発売されたニーヴァを思い浮かべる人が多いはず。現在でも並行輸入によって販売されている。
ラーダシリーズは1974~2002年にかけてロータリーエンジンを搭載していたモデルも生産していた。
2008年、アフトヴァースは販売不振により、ルノーから出資を受け、その後登場するラーダ車にはルノーおよび日産の技術が採り入れられた。
■NIVA
■XRAY CROSS
■VESTA
名門も今や存続危機/イタリア ランチア
1906年に設立されたランチアは1969年にフィアット傘下に収まった後、1972年にはベータ、1977年にフルビアの生産中止以降、フィアットグループにおける高級車部門として存続し、デルタやテーマのほか、ストラトスや037ラリー、デルタHFインテグラーレ16VなどWRCのホモロゲーションモデルも生産した。
2014年にクライスラーグループとフィアットが経営統合して誕生したFCA以降、ランチアブランドはイタリア専売となった。
クライスラー300Cがイタリアではランチアテーマとして販売され、ランチアイプシロンもクライスラーイプシロンとして日本を含む世界で販売された。いまやランチアブランドはイプシロンのみとは実に寂しい限りだ。
インド第3位メーカー/インド マヒンドラ&マヒンドラ
インドのコングロマリット、マヒンドラの自動車部門、マヒンドラ&マヒンドラは、インド国内ではマルチスズキ、タタモーターズに次ぐ第3位のメーカー。
1945年にマヒンドラ&モハメッドとして設立され、1948年にマヒンドラ&マヒンドラへ改称した。
1949年にはジープのライセンス生産を開始し、多目的車や小型商用車、オート三輪、トラクター(世界第4位)などを生産している。
マヒンドラは2005年にルノーと51対49の比率で出資を行い、合弁会社「マヒンドラ・ルノー」を設立。
2007年から同ブランドでルノーブランドの低価格車ロガンを生産開始し、乗用車市への進出を果たしたものの、ロガンの販売不振やルノーが単独で事業拡大に乗り出したことにより、2010年4月、マヒンドラがルノーの保有するマヒンドラ・ルノー株を譲り受けて完全子会社化し、合弁を解消した。
2010年8月には韓国の双竜自動車の株式70%を取得し、買収。2015年12月には、マヒンドラグループ傘下のテック・マヒンドラと共同で、ピニンファリーナの株式76%を取得し、子会社化した。
また2015年6月には三菱重工業と農業用部門において業務提携を結び、これに合わせて三菱農機の株式33%を取得し、三菱マヒンドラ農機が誕生している。
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