10年20年早かった!「今売ったらバカ売れだったかもしれないクルマ7選」

エスティマルシーダ/エミーナ:1992年1~2000年1月

5ナンバーサイズのルシーダ/エミーナ
5ナンバーサイズのルシーダ/エミーナ

 1990年5月に発表された初代エスティマの小型版として、2年後の1992年1月に生まれたエスティマルシーダ(販売はカローラ店)/エミーナ(同トヨタ店)は、“親エスティマ”が2.4L、直4を搭載、ボディが当時の3ナンバーサイズだったのに対して、“子エスティマ”として全幅を5ナンバー枠に収めているのが決定的な違いだ。

 ボディ中央の床下に横に75度傾けて設置された(冷却ファンやオルタネーターなどの補機類はフロント部に分離してシャフト駆動)エンジンを与えられた。

 ボディサイズは、エスティマの北米市場を意識したサイズ感を反映した全長4750×全幅1800×全高1780mmから、ルシーダ/エミーナでは全幅を110mm狭めて1690mmとし、全長も4690mmと60mm短く仕立てた(全高:1780mm、ホイールベース:2860mmは共通)。

 2000年1月での2代目のモデルチェンジで統合されて一代限りの短命モデルに終わったエスティマルシーダ/エミーナだったが、当時は税制上の差が存在したため、5ナンバーのルシーダ/エミーナが3ナンバーのエスティマを販売面で支え、優れたパッケージングを活かしつつ、サイズのうえでの使い勝手ではエスティマを上回っていた。

 ピーク時にはルシーダが約1万2000台、エミーナは約8000台もの月間販売台数を記録して月間4000台程度だったバネットセレナに大差をつけていた。

 しかし、巨額の開発費をかけた割に利益率は低く、なかなかモデルチェンジをさせてもらえず、さらに、1994年10月にオデッセイが発売されると状況は一変し、次第に販売台数を減少させていき、主力ミニバンとしての役割はノア/ヴォクシーに移されていった。

 2019年末には3代目エスティマも販売が終了したが、もし5ナンバーのエスティマが存在し続けたら延命したのでは……と思うと残念でならない。

エスティマルシーダの中古車情報/中古車相場:22万~38万円、平均価格:23.5万円、流通台数:5台 ※エミーナの中古車相場:18万~79.9万円、平均価格:31.1万円、流通台数7台

ルシーダ/エミーナの全幅はエスティマの1800mmに対し、1690mmという5ナンバーサイズ
ルシーダ/エミーナの全幅はエスティマの1800mmに対し、1690mmという5ナンバーサイズ

ダイハツネイキッド:1999年11~2004年4月

タワーパーキングへの入庫を考慮した1550mmの全高に加え、乗り降りや横からの荷物の積み下ろしを可能にする、ほぼ直角に開くサイドドア、大開口ハッチバックドアを採用
タワーパーキングへの入庫を考慮した1550mmの全高に加え、乗り降りや横からの荷物の積み下ろしを可能にする、ほぼ直角に開くサイドドア、大開口ハッチバックドアを採用

 いまや軽SUVの王者ジムニーを擁するスズキでさえ、ハスラーやスペーシアギアなどのカジュアルなクロスオーバーモデルを登場させているご時世のなか、今なら売れたかもしれないモデルの筆頭といえるのが、ダイハツのネイキッド。

 誕生したのは1999年11月、販売終了は2004年4月と、登場時のインパクトの強さゆえか意外に短期間しか販売されなかったように感じられる。

 角張ったボディデザイン、前後共通ドアパネルの交換(現行コペンにコンセプトが受け継がれている)など、斬新なアイデアを満載。

 たとえば、安全性に配慮して採用されることがなかった、ドアヒンジを意図的に外側に露出させたのが特徴(これによってドアはほぼ直角に開くことを可能とした)。

 合わせてタワーパーキングに入庫可能な1550mmの全高、3分割で交換可能な前後バンパーの採用など利便性にも配慮するなど道具感の演出は新しかった。

 登場間近のタフトを見ると、デザイン性も含めてネイキッドが創りだしたコンセプトの一端が受け継がれているように思える。

 改めてこのネイキッドが21年前に登場したとはいまさらながら驚く。現代に蘇らせ、ハスラーと対決させたかった……と思うのは私だけであろうか。

ネイキッドの中古車情報/中古車相場:2万~99.8万円、平均価格:24.8万円、流通台数:273台

インテリアデザインも「タフ&シンプル」をコンセプトに板金パネルをデザインモチーフに構成し、直線を基調としたワイドなインパネとフロントコンソールを採用
インテリアデザインも「タフ&シンプル」をコンセプトに板金パネルをデザインモチーフに構成し、直線を基調としたワイドなインパネとフロントコンソールを採用

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