小さいながらも中身は凄い!/スズキアルトワークス
スズキには、そんなスイフトスポーツの弟分と呼べるアルトワークスもある。車重670kgで、64ps/10.2kgm、パワーウエイトレシオ10.47kg/psだ。
鋭い加速を見せる強力なターボエンジンと締め上げた足まわりによるスパルタンな走りは、小さいながらも本格的。しかも圧倒的に軽い。
とはいえ、登場当初は話題になっていたものの、このところすっかり存在感が薄れてしまったのは、やはり同門の兄貴分の出来がよすぎるというのも一因だろう。
もちろんアルトワークスだってよくできているし、楽しいことには違いないとはいえ、軽自動車が好きだとか、軽自動車のクラスで競技に出たいといった理由があれば、こちらを選ぶのもやぶさかではないが、そうでなれば価格差を考えてもスイフトスポーツのほうが賢明という気はする。
スイフトスポーツのライバルで1トンを切るクルマがあるかと思って調べてみたが、マーチNISMO Sは惜しくも1010kgと1トンをわずかにオーバー。
1.5L、MTをブン回す楽しみ/ヤリス
新しいヤリスには、むろんヤリスGR(272ps/37.7kgm、車重1250~1270kg)ほどではないにしても、1トンを切るクルマのなかで、MTもラインナップされている。
ヤリスのMTというと、MTじゃないと乗れないという年配者のための設定されたのかと思いきやぜんぜんそうではなく、せっかくこういうクルマなので、走りを楽しんでもらえるようにあえて用意したとのこと。
乗ってみると、たしかに楽しい。車重980~1000kg、エンジンは自然吸気の1.5L、直3、120ps/14.8kgm、パワーウエイトレシオ8.17~8.33kg/ps。
お世辞にもパワーがあるといえないが、意外や意外、ブン回して楽しめる面も。アクセルオフ時のエンジン回転落ちがもう少し早ければなおいいだろう。
シフトフィールも欧州車的で、それほどショートストロークではないが、しっかりとしていて節度感があって操るのが楽しい。
クセのない素直なハンドリングもなかなか気持ちがよい。ヤリスの中でも車両重量の重いハイブリッドはもちろん、なぜかガソリンのCVTよりも動きが素直に感じられて、乗り心地も快適だ。
とにかくすべてが素直な感じ。だから「スゴイ!」はなくても乗っていて楽しいんだと思う。
素の感じが素晴らしくいい!/マツダロードスター
素直といえば、登場時に1トンを切ったことが話題となったロードスターの最廉価グレード「S」の車重も1トン以下の990kgだ。
走りの楽しさには定評のあるロードスターのなかでも「S」は本当に「素」の感じがイイ! エンジンは自然吸気の1.5L、直4で132ps/15.5kgm、パワーウエイトレシオ7.50kg/ps。
7500rpmまでスムーズに吹け上がり、非力ながら自然吸気らしくリニアで爽快なエンジンフィールを楽しめる。
「S」はしなやかな足回りにより、やや動きが大きい気もするが、FRのライトウエイトスポーツらしくハンドリングのバランスはよく、ドライバーの操作に忠実に応える、すべて手の内で操れる感覚を味わえるのが真骨頂だ。
ちなみに、公式HPによると、初代NAが940kgで、NCのときは1110kgまで増えていたので、これまた120kgもの軽量化をはたしたことになる。
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