ジムニー スイフト アルトワークス …スズキの100年記から選ぶ 殿堂入り名車ランキング2020

 今年100周年を迎えたスズキ。CMのたびに映し出される「感謝、感謝。感謝の100年でした。」というメッセージを目にした人も多いだろう。

お客さまのためなら、
どんなことをしてでもこたえろ。
頑張れば、できるもんだ。

とは、創業者 鈴木 道雄の言だ。

 1955年に軽乗用車の「スズライト」を発売し、1970年には現在まで続く軽自動車の本格オフローダー、ジムニーが誕生。

 1979年には「47万円」という圧倒的低価格のアルトが登場して大ヒットし、その後もアルトは1980年代にスポーツモデルのワークスをラインナップして話題に。

 1993年に発売したワゴンRでは軽の定番ジャンルを新たに作り上げた革命的モデルになる…などなど、スズキ歴代の車には日本の歴史に欠かせないヒット作の数々がある。

 そんな100年の歴史のなかで「殿堂入り」に値する20車を選べ、となったら、果たしてどのクルマたちが選ばれるのか?

 まずは総合ランキング(1位〜10位)、ついで総合ランキングの元となった、松田秀士、片岡英明、国沢光宏、岡本幸一郎4人の評論家による総評と個別ランキングとを見ていこう。総合11位〜20位については、車名含め画像ギャラリーを御覧いただきたい。

 初代アルト、ジムニーなど名作あり、注目車ありの殿堂入りランキングをご覧あれ!

【画像ギャラリー】「人」に応え続けた100年! スズキ殿堂入り20モデルをギャラリーでチェック!!!

※本稿は2020年7月のものです。4氏の選んだ10車をF1ポイント方式(1位25点、2位18点、3位15点、4位12点、5位10点、6位8点、7位6点、8位4点、9位2点、10位1点)で採点。同点、同順位車が出た場合は、編集部がそのなかでの順位を決定した。
選出・文:松田秀士、片岡英明、国沢光宏、岡本幸一郎、ベストカー編集部/写真:SUZUKI、ベストカー編集部
初出:『ベストカー』 2020年8月26日号


■1位 初代ジムニー(1970年)

●軽で本格オフローダーの歴史を切り開いた

1位 初代ジムニー(1970年)

 スズキの殿堂入りモデルナンバーワンは1970年に誕生し、軽自動車の本格オフローダーという道を切り開いた初代ジムニー。悪路走破性に優れるラダーフレームを基本骨格に、信頼性の高い前後リーフリジットサスを装備するなど、実用車としての本格仕様を徹底的追求。土木・建設・林業などのプロの現場でも高い評価を受け、それは現在にも至っている

■2位 カプチーノ(1991年)

2位 カプチーノ(1991年)

 フロントに直3ターボエンジン縦置きしたFRレイアウトの2シーター軽オープンスポーツ。軽初の四輪ダブルウィッシュボーンサスを採用した。

■3位 2代目スイフトスポーツ(2005年)

3位 2代目スイフトスポーツ(2005年)

 JWRC参戦車をイメージしたホットハッチの2代目。エンジンは鍛造ピストン採用や高圧縮化などで専用チューニングした1.6L直4を搭載。

■4位 フロンテクーペ(1971年)

4位 フロンテクーペ(1971年)

 3代目フロンテがベースの軽スポーツ。エンジンは3連キャブを採用した356ccの2スト直列3気筒をリアに搭載。グロス値37psを発生した

■5位 2代目ジムニー(1981年)

5位 2代目ジムニー(1981年)

 11年ぶりのフルモデルチェンジで快適性などを向上させて1981年に登場。4サイクルのターボエンジンに代わるなど改良を経て18年間生産された

■6位 初代ワゴンR(1993年)

6位 初代ワゴンR(1993年)

 室内が広く、着座位置も高いハイトワゴンスタイルを採用して、軽自動車の主流を変えた革命的モデル。幅広い層の人気を集め大ヒットした。

■7位 初代アルトワークス(1987年)

7位 初代アルトワークス(1987年)

 2代目アルトをベースに、64ps/7.3kgmを発揮する543cc直3ターボを搭載して登場。FFと4WDを用意。ハイパワー軽ターボブームを現出した1台。

■8位 初代アルト(1979年)

8位 初代アルト(1979年)

 徹底的に無駄を省いたクルマ作りと非課税だった商用車登録とすることで、47万円という驚異的な低価格を実現。大ヒットした初代モデル。

■9位 初代スイフトスポーツ(2003年)

9位 初代スイフトスポーツ(2003年)

 初代スイフトをベースに、オーバーフェンダーなどの専用エアロ、専用チューニングの1.5Lエンジンや足回りを採用したスポーツモデル。

■10位 初代スズライトキャリイ(1961年)

10位 初代スズライトキャリイ(1961年)

 スズライトの本格的な軽商用車。トラックとライトバンのボディタイプがラインナップされ、空冷2ストロークの直列2気筒エンジンを搭載した。

*   *   *

■1位ジムニーは国宝級だ(松田秀士が選ぶ10台)

 1位ジムニーは言うまでもなく軽オフローダーとして現行モデルまでブレないモデル。国宝級だね。2位フロンテクーペ。ボクはホンダZオーナーだったので、このクルマのパワーとダッシュ力、そしてRRという魅力的なレイアウトが羨ましかった。4位のスイフトスポーツはコストバリューも含めてスズキにしかできないスポーツモデルだ。

 5位現行型アルトワークスの軽快感と一体感のあるハンドリングはひとつの頂点。6位の現行型SX4 Sクロスはハンガリーからの逆輸入モデルだが、このクラスのSUVのなかでも操安性、静粛性、悪路走破性、そしてこれらを満たしたうえでのコストバリュー、どれもバランスの取れた優秀作。10位イグニスはデザインよりもハンドリングの素晴らしさを評価した。

1位 初代ジムニー
2位 初代フロンテクーペ
3位 初代スズライトキャリイ
4位 現行スイフトスポーツ
5位 現行アルトワークス
6位 現行SX4 Sクロス
7位 3代目フロンテ
8位 マイティボーイ
9位 アルトハッスル
10位 現行イグニス

■常識破りに挑む社風が生み出した傑作たち(片岡英明が選ぶ10台)

 自動織機の世界に新風を吹き込んだスズキは常識破りに挑む社風があり、逆転の発想を得意とする。ワゴンRは背を高くしてキャビンスペースを広げた傑作だ。初代アルトも税制を逆手に取り、ボンネットバンの市場を開拓した。破天荒なクルマ作りは世界最小の本格派クロカン4WDのジムニーも生み出している。特に2代目は20年近く第一線で活躍した優れモノだ。

 ライバルに先駆け、軽自動車に3気筒エンジンを持ち込み、キュートなデザインで走り屋を魅了したのがフロンテクーペだ。FF方式を採用したスズライトSFは早すぎたため売れなかったが、秀作である。ありそうでなかったソリオも他メーカーが真似をするほどの傑作ワゴン。ライバルを慌てさせた高性能ミニのアルトワークスも凄かった。 

1位 初代ワゴンR
2位 初代アルト
3位 2代目ジムニー
4位 フロンテクーペ
5位 スズライトSF
6位 初代ソリオ
7位 2代目アルトワークス
8位 初代エスクード
9位 2代目スイフト
10位 ツイン

■バランスよしカッコよしのカプチーノで議論の余地なし!(国沢光宏が選ぶ10台)

 今までスズキが作ったクルマで最もバランスよくてカッコよくて凝っているのは、議論の余地なくカプチーノである。このクルマのためだけに本格的な縦置きエンジンの後輪駆動を作り、サスペンションなんか前後ダブルウィッシュボーンですよ! 軽量化のため、ボンネットや凝った構造の脱着式ルーフはアルミ製! ステキなステキなクルマでした。スズキにとってのバブル景気だったんだと思う。

 初代ジムニーもスズキらしさあふれるモデルです。倒れてもひとりで起こせる軽量ボディに粘り強い2ストロークエンジンを搭載しており、スーパーマンのようなクルマでしたね~! はたまた初代アルトは、これまたスズキらしさ満点。コロナ禍で景気低迷している今こそ必要なコンセプトのクルマだと思う。

1位 カプチーノ 
2位 初代ジムニー 
3位 初代スイフトスポーツ
4位 2代目ジムニー 
5位 2代目スイフトスポーツ 
6位 初代カルタスGT-i
7位 初代アルトワークス 
8位 初代エスクードノマド 
9位 初代アルト
10位  ツインハイブリッド

■手頃ながら充実楽しいスイスポがイチバン!(岡本幸一郎が選ぶ10台)

 走りを求める筆者としては、スイフトスポーツがイチバン。どの世代も手頃な価格ながら中身が充実していて走りが楽しい点で共通するが、その存在を世に知らしめた最初のモデルを代表としたい。

 2位は軽自動車の世界で同様のことをやってのけた初代アルトワークス。小さな車体に秘めた圧倒的な加速力が鮮烈に印象に残っている。

 3位はスズキといえば絶対外せないジムニー。より幅広い層に向けた2代目をあえて選ぶことにしたい。4位はカプチーノ。スズキにもこんなに本格的なFRスポーツが存在したのは快挙だ。

 以下は、軽自動車の時代を変えたワゴンR、デザインで魅せたラパンとハスラー、時代を先取りしたエスクード、奇抜な「マー坊」、「47万円」が印象的なアルトを選んだ。

1位 2代目スイフトスポーツ
2位 初代アルトワークス
3位 2代目ジムニー
4位 カプチーノ 
5位 初代ワゴンR
6位 初代アルトラパン
7位 初代ハスラー
8位 初代エスクード
9位 マイティボーイ
10位  初代アルト

*   *   *

■まとめ

 歴代スズキ車から選ぶ殿堂入りモデルのナンバーワンは、松田氏が1位に、国沢氏が2位に挙げた初代ジムニーに決定。タフな走破性能や現在まで続くほかにはないコンセプトなどが高く評価された結果で、2代目モデルも5位にランクインした。

 2位は希少な軽のFR2シータースポーツとして国沢氏が1位としたカプチーノ。3位は岡本氏が1位に挙げた本格コンパクトスポーツの2代目スイフトスポーツ。

 なお、スイフトスポーツは初代モデルが9位にもランクインしている。4位になったのは松田氏と片岡氏が選んだRRレイアウトの軽スポーツ、フロンテクーペ。8位の初代アルトは、国沢氏、片岡氏、岡本氏の3人がベスト10内に選んでいる。

【画像ギャラリー】「人」に応え続けた100年! スズキ殿堂入り20モデルをギャラリーでチェック!!!

最新号

ベストカー最新号

【水野和敏熱血講義も!!】ホンダ2025年までの新車戦略| ベストカー10月10日号

 ベストカーの最新刊が9月10日発売!  最新号のスクープ特集では2021年から2025年までのホンダの登場予想車種をいっきにスクープ。  そのほか、ベストカーでおなじみの水野和敏氏による「withコロナ時代に必要なクルマ」の熱血講義なども…

カタログ