ヤリスクロス、買うならHVか純ガソリン仕様か?? それぞれの長所と短所

パワートレインは好みで

 ハイブリッド車とガソリン車の価格差は、37.4~38.8万円と大きい。気になるのは燃費の違いだが、ハイブリッド車は、クラス世界トップレベルの低燃費30.8 ㎞/L(X,2WD ※WLTCモード燃費)を持つ。4WDでも28.7km/L(X,4WD)だ。実走行では、その9割程度の印象だが25km/L程度はたたき出すポテンシャルはある。

 しかしガソリン車も、19.8km/L(G,2WD)と、悪くはない。それどころか、1.5リッターのガソリンエンジン車として相当に良い数値だ。ガソリンの4WDも18.2km/L(G,4WD)と、大差はない。

 ガソリン代でハイブリッド車との価格差を燃料代で取り戻すのに必要な計算ほど、無意味なことはない、と筆者は思っている。そんなものは、ちょっとした環境の変化で変わってくるからだ。

最廉価化のBパッケージを除いても、189万円からという価格は相当に安い。ねらい目は4WDで、ガソリン車はZ、ハイブリッド車もGグレードであれば、車両価格は260万円程度に抑えらえる
最廉価化のBパッケージを除いても、189万円からという価格は相当に安い。ねらい目は4WDで、ガソリン車はZ、ハイブリッド車もGグレードであれば、車両価格は260万円程度に抑えらえる

 それよりも、ハイブリッド車の静粛性の高さ、なめらかで力強い加速、1500Wが使えるコンセント付、などの魅力を優先するか、ガソリン車の価格の安さを優先するか、で判断するのが賢い選択ではないだろうか。

後悔しないためには、内装もケチらないほうがいい

 また、装備品の違いで変わってくる、Z、G、Xの各グレードは、巧みにヒエラルキーが付けられており、下位グレードになるほど、ダッシュボードのパネルや計器盤、メーターディスプレイのサイズ、シート表皮、といった、インテリアの質感が徐々に下がる。

最上位グレード(HYBRID Z 内装色:ダークブラウン)は、シートの素材や模様・ドアノブやシフト周りにシルバー加飾が施されており、高級感が漂う
最上位グレード(HYBRID Z 内装色:ダークブラウン)は、シートの素材や模様・ドアノブやシフト周りにシルバー加飾が施されており、高級感が漂う
ベースグレード(HYBRID X 内装色:ブラック)は、シートの柄やパネルなど、コストを抑えた影響が見て取れる
ベースグレード(HYBRID X 内装色:ブラック)は、シートの柄やパネルなど、コストを抑えた影響が見て取れる

 運転中にドライバーが目にするのは、インテリア。やはり少しでも長く、豪華さを味わいたいのであれば、「Z」もしくは「G」といった上級グレードがお勧めだ。しかし、それ以外にも判断材料がある。グレード指定のメーカーオプションだ。

オプション選択をミスると、リセールに影響も

 上記のような判断ポイントに加えて、新車購入時は、グレード標準オプションにも気を付ける必要がある。例えば、ルーフレール(HYBRID X、X、Bパッケージでは選択不可)や、4:2:4分割可倒シート(HYBRID X、X、bには6:4分割タイプ)、ハンズフリーパワーバックドア(HYBRID X、X、Bパッケージでは選択不可)といったアイテムは、グレードによっては手に入らない。

 またそのアイテムが、人気のメーカーオプションだと、下取り時の査定にも影響を及ぼすため、慎重に検討する必要がある。

 中でも、先進安全技術は必須と言っていいだろう。全車速追従式レーダークルーズコントロールや、レーントレーシングアシスト(LTA)のような大きなアイテムではなく、細かなアイテムがポイントだ。

 例えば、「Toyota Safety Sence」は、Bパッケージを除く全車標準装備だが、アダプティブハイビームシステム(AHS)や、ヘッドアップディスプレイは、上級グレードの「HYBRID Z」と「Z」でしか手に入らない。そして、ブラインドスポットモニター(BSM)や、アダプティブハイビームシステム(AHS)は、「HYBRID Z」「Z」にのみ設定されている。

アダプティブハイビームシステム(AHS)は、後から付け足すことができないアイテムだ。
アダプティブハイビームシステム(AHS)は、後から付け足すことができないアイテムだ。

 また、全車標準装備とあるディスプレイオーディオも、「HYBRID X」「X」「B」は7インチの小さいサイズだ。それ以上は8インチとなる。珍しいデッキボードの6:4分割アジャスタブルも、「HYBRID Z」「HYBRID G」「Z」「G」の2WDモデルのみだ。それ以外は通常通りの一体式となる。

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