輸入車人気NO.1の秘密 MINIが日本人に愛される理由と魅力とは?

MINIクラブマン:使い勝手のいいステーションワゴン

シリーズ初のクラブマン。全長×全幅×全高は4270×1800×1470mm。価格は335万~569万円
シリーズ初のクラブマン。全長×全幅×全高は4270×1800×1470mm。価格は335万~569万円
リアのバックドアは観音開きとなる
リアのバックドアは観音開きとなる

 シリーズ初のステーションワゴンで、2007年の第2世代MINIの発売と同時にラインナップしている。クラブマンというのは英国式ステーションワゴンの呼び名でもある。

 初代の特徴はドアの開閉方式。5ドアではなく、ボディの右側にのみ観音開きの小さなドアを設けた。フロントドアを開けないと開閉できない方式で、後席への乗降性向上を目的としていた。

 リアのバックドアも左右対称の観音開きを採用していた。ボディサイズもホイールベースを3ドアよりも80mm延ばしているが、全幅は1.7m以内に収まっていた。

 現行モデルは2013年にデビューした3世代目で、ドアはノーマルの4ドア+リア観音開きになった。同時にボディも3ナンバーサイズに拡大された。

 2019年のビッグマイナーチェンジで安全装備を含め上級志向のモデルに格上げされている。販売比率は、MINI全体の約2割を占めている。

MINIクロスオーバー/もはやMINIではない大きさ

2020年9月30日に行われたマイナーチェンジでフェイスリフトしたMINIクロスオーバー。ボディサイズは全長4315×全幅1820×全高1595mmとMINIシリーズのなかで最も大きい。価格は430万~609万円
2020年9月30日に行われたマイナーチェンジでフェイスリフトしたMINIクロスオーバー。ボディサイズは全長4315×全幅1820×全高1595mmとMINIシリーズのなかで最も大きい。価格は430万~609万円
フロントマスクはバンパーやグリル、LEDヘッドライトを変更し、愛嬌あるマスクを力強さを感じられるものへと進化。リアバンパーも刷新され、アンダーガード風のリアエプロンを装備。LEDテールランプはユニオンジャックをモチーフとしたアイコニックなデザインとしている
フロントマスクはバンパーやグリル、LEDヘッドライトを変更し、愛嬌あるマスクを力強さを感じられるものへと進化。リアバンパーも刷新され、アンダーガード風のリアエプロンを装備。LEDテールランプはユニオンジャックをモチーフとしたアイコニックなデザインとしている

 2010年に日本デビューした時には「もうMINIではない」といわれたニューモデル。ボディは3ドアより365mm長い全長4315mm、全幅は1820mm、全高も1595mmとシリーズ初の3ナンバー車で、4WDも設定された。

 最新モデルは2020年9月にフェイスリフトし、全車8速ATやデジタルメーターを標準装備した。

 パワーユニットでは電気での走行も可能な、充電もできるプラグインハイブリッドもラインナップしている。クロスオーバーの販売比率は全体の約2割だ。

ジョン・クーパー・ワークス(JCW):MINIブランド最強のスポーツモデル

306ps/450Nmを発生する2L、直4ターボを搭載するMINIクラブマンJCW。価格は569万円
306ps/450Nmを発生する2L、直4ターボを搭載するMINIクラブマンJCW。価格は569万円

 MINIといえばミニクーパーと呼ぶ人が多いほどにクーパーはポピュラーな名称。ラリードライバーで、マシン開発も行っていたジョン・クーパーの名が冠されたチューニングカーがジョン・クーパー・ワークスだ。

 MINIでは初代の2006年にJCW GPキットという世界限定モデルを手掛けたのがはじまり。現在、MINIのJCWモデルは、3ドアハッチバックのほかにコンバーチブル、クロスオーバー、クラブマンの4車種にラインナップしている。

 試乗して強く記憶に残っているのはミニクラブマンJCW。2L、直4ターボを一気に95psもアップし、300ps超えの306psに。トルクも100Nmアップし450Nmとした。

 駆動方式は4WDの「ALL4」。トランスミッションは8速AT。従来の電子制御LSDに加え、機械式のトルセンLSDを前輪に装着されている。

 走りはコーナーを立ち上がり、次のコーナーまでの加速していくと、コーナーギリギリでも安定した減速。ハンドルを切りこんでいくと、機械式LSDが働き、コーナーのイン側をトレースしていく。

 やや重めの操舵力と戦いながらの走りは、ニューMINIが初期からキャッチフレーズにしていた「ゴーカートフィーリング」以上。車速も迫力もフォーミュラマシンに近かった。

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 このようにMINIは1ブランドで多彩な車種展開を行っている。これが登録台数NO.1の理由であり販売増のポイントでもある。

 もちろん、ゴーカートフィーリングのキビキビとした走りやデザインセンスのいいインパネ、扱いやすいコンパクトなサイズ、そしてクオリティの高さといった要素も売れている理由だ。

 さらに各モデルにMTを設定したり、クリーンディーゼルエンジンやプラグインハイブリッドを用意するなどユーザーへの細かい品揃えを行う努力をしていることも人気の秘密なのだ。

【画像ギャラリー】3ドアからオープン、クロスオーバーまでラインナップ豊富なMINIを写真でチェック!

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