ガソリン逆噴射!!? シートが破れた!?? いま蘇る 中高年カーマニアたちの故障自慢 7選

■オーバーヒートにマフラー落下、我が青春の故障のデパート!(R30スカイラインRSターボ)

 大学3年生の時、バイト漬けで初の愛車として購入したのが、憧れのスカイラインRSターボ(パワステなしのRS)。3年落ちの中古だけど190万円ですよ! そりゃ舞い上がるって。

 若気の至りで、VVCでブーストアップ、夜な夜な筑波山や大垂水峠を攻めました。そのうちエンジンブロー。運転が荒っぽかったこともあって、トラブル続発の8年間になりました。

ウメキが1987年から1995年まで愛車としていたRSターボのエンジンルーム。FJ20ETは赤の結晶塗装だったんだけど、これがベリペリ剥がれてなんつーか、小汚くなっちゃうのが残念でした
ウメキが1987年から1995年まで愛車としていたRSターボのエンジンルーム。FJ20ETは赤の結晶塗装だったんだけど、これがベリペリ剥がれてなんつーか、小汚くなっちゃうのが残念でした

 深夜、編集部からの帰宅時に甲州街道を走っていたら、初台のアンダーパス内でエンジンから豪快な「壊れました!!」音が。

 カムチェーンテンショナーが吹っ飛んで、カムチェーンが大暴れしてバルブクラッシュ、エンジンがジ・エンド。アンダーパスの最深部でJAFを待つ惨めさといったら……。

 スカイラインRSターボは、エンジンルームで一番熱がこもる場所にデスビがあって、経年とともに熱で劣化する。これは持病のようなもので、オイラのせいじゃない。

 街を走っていると突然吹けが怪しくなり、エンジンが突然死する。ボンネットを開けて30分ほど冷ますと、何事もなかったように再始動するんだけど、しばらくするとまた熱くなって止まってしまう。しばらくの間、原因がわからず、走っては止まりの日々だったなぁ。

 エアコンも利いたためしがなかった。自分のスカイラインRSターボは、常にオーバーヒート気味だったのだ。真夏に渋滞にハマろうものなら、水温計の針はグングン上がり、エンジンルームから甘~い香りが漂ってくる。

 慌ててヒーター全開! その当時でも古典的な対処法が泣けるでしょ? それで多少水温は下がるけど、そのうち「ゴボゴボ」という沸騰音が聞こえてきて、リザーバータンクからLLCがあふれ出したねぇ。

 ガス欠で国道6号線のど真ん中で止まったことある。これはクルマのトラブルではなく、完全にオイラの不注意ですが……。

エンジンや足回りには手を入れまくっていたけど、外観はハセミのホイール以外はノーマルを保つのが我が流儀でありました
エンジンや足回りには手を入れまくっていたけど、外観はハセミのホイール以外はノーマルを保つのが我が流儀でありました

 そうそう、思い出した!! マフラーのタイコ付け根が錆びて腐ってたんだろうね。なんか排気音がヤバそうだな~って予感はしていたんだけど、自宅近所の国道に出て、グイとアクセル踏んだ瞬間、それまで聞いたことのない豪快な排気音とともに、「ドッシャーン!」という金属が落下する音が。

 慌てて路肩にクルマ止めて、路上に転がったマフラーのタイコを拾いに行く恥ずかしさときたら!! でっかい落とし物をしたもんだ。

 走行3万kmで購入して、結局15万kmまで走りまくって、ありとあらゆる故障を経験させてもらいました。RSターボこそ、自分の先生みたいなもんだったかも。

(証人/編集部ウメキさん)

●故障驚愕度:80点…ひとつひとつの故障は定番ながら、国産車がこんなに故障することに驚愕。それが彼を真正のクルマ好きに育てたに違いない。故障に乾杯!

■シートが破れて運転中に尻もち! 突然青空が見えました……(シトロエン2CV)

 シトロエンに乗って31年。2CV、BX、エグザンティア、C5。ずっとシトロエンを乗り継いでいるから、故障ネタには事欠かない。

 特にBXボビンは故障のデパートだったけれど、みなさんに一番喜んでもらえそうなネタというと……。

 私の2CVは、31年前に新車で購入したものだ。基本的に快調なのだが、買って7~8年くらいで、シートが怪しくなってきた。

 2CVのシートは骨組みに布を張り、それを多くのゴムで支えているだけという、きわめてシンプルな構造。そのゴムが何本か切れ始めていた。

 そして12年目あたり。それは突然やってきた。

 運転中、「ビリッ」という音とともに、一瞬で視界から道路が消え、青空だけになった。その瞬間、何が起きたのかわからなかった。

 シートが破れて、私は床に尻もちをついていたのだ! 無我夢中でハンドルにしがみつき、なんとかお尻を持ち上げつつブレーキを踏んでクルマを止め、事なきを得た。

これほどシートが薄いクルマは、世界中探しても2CV以外にありえない! ほとんどアウトドア用レジャーチェアレベル! 一旦、布が破れれば、床までお尻の落下をさえぎるものはない!
これほどシートが薄いクルマは、世界中探しても2CV以外にありえない! ほとんどアウトドア用レジャーチェアレベル! 一旦、布が破れれば、床までお尻の落下をさえぎるものはない!

 以来、シートには気をつけるようになり、スペアの布とゴムは用意していた。しかし2年ほど前、少し油断していた時、それはやってきた。

 2CVに乗ってみたいという知人を隣に乗せ、「壊れませんか?」「そんなに壊れませんよ~」てな調子で、快調に走っていた時のこと。人生2度目のあの「ビリッ」という音が聞こえた!

 しかし今回は尻もちはつかず、途中で何か硬いものに当たって止まった。だから前も見えていたし、隣の知人にも異変を察知されずにすんだ。

 帰ってから確認すると、硬いものは、私がシートの下に気休めで置いた除湿剤だった。それのおかげで、今回、私のお尻は救われたのだった。

1949年から1990年まで生産された世界的名車。「こうもり傘に4つの車輪を付ける」というのが開発コンセプト。スゲエ!
1949年から1990年まで生産された世界的名車。「こうもり傘に4つの車輪を付ける」というのが開発コンセプト。スゲエ!

(証人/馬弓良輔さん)

●故障驚愕度:100点…まさか運転中にシートが破れて、床に尻もちをつくとは! 普通のクルマの常識をはるか高高度で超える異次元のリスク。さすが2CVだ!

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