RX-8 ジェイド…名車&珍車が続々登場!! 一代限りで消えたクルマたち 5選

ファミリーじゃなくても欲しくなる「ホンダジェイド」

 流れるようなルーフライン、キリッとした表情のフロントセクション、全体のバランスを取るかのように存在感を持たせたリアコンビネーションランプなど、どの角度から見ても美しいデザインのジェイド。

この流れるようなルーフラインがジェイドの魅力。低床ミニバンのパッケージングで、走りも非常に安定していた
この流れるようなルーフラインがジェイドの魅力。低床ミニバンのパッケージングで、走りも非常に安定していた

 それでいて3列シート6人乗り、立体駐車場に対応した全高、SPORT HYBRID i-DCDメカニズム、先進の安全運転支援システム「Honda SENSING」の搭載などスキのない作り込みで、完成度が非常に高いクルマだ。

 ホンダが得意としていた低床ミニバンのパッケージングで、走りも安定していて乗り心地もわりと良かった。しかしながら、ファミリーカーとしては浸透せず、販売不振につき2020年7月で販売終了となってしまった。

 確かに、3列シートの利便性ではハイトタイプのミニバンに敵わない。しかし一方で、ミニバン所有者でも3列目シートを日常的に使う人はそれほど多くないのではないか。多人数乗車=ハイトミニバンという常識から少し離れてみると、ジェイドの魅力の高さを改めて認識できるのでは? と思う。

「3列目が狭すぎる」と酷評されていたが、3列目ってそんなに日常的に使うものなのか!?
「3列目が狭すぎる」と酷評されていたが、3列目ってそんなに日常的に使うものなのか!?

ブラッシュアップして売り出せばヒットするかも!? 「スズキツイン」

 軽自動車として最小サイズの全長2735mmというボディの2人乗りモデルである「ツイン」。独特の丸っこいデザインや49万円~という低価格、市販軽四輪車初のハイブリッド搭載(こちらは139万円と割高感がある)も話題となったが、斬新すぎたのか、わずか3年弱で販売終了となってしまった。

ツインの原型である「Pu3コミュータ」は、第33回東京モーターショーで「ザ ベスト コンセプトカー」特別賞を受賞。期待されたクルマであったが、斬新すぎたのか、短命に終わってしまった
ツインの原型である「Pu3コミュータ」は、第33回東京モーターショーで「ザ ベスト コンセプトカー」特別賞を受賞。期待されたクルマであったが、斬新すぎたのか、短命に終わってしまった

 搭載されるエンジンは特にパワーがあるわけではない。しかしながら、車両重量560kg~と軽いことや最小回転半径が驚きの3.6mということもあり、その走りはキビキビと軽快そのもので、とにかく楽しい。

 ダイムラーの子会社が手がける「スマート」が成功していることを考えると、2人乗りのコンパクト軽自動車というコンセプトは受け入れられない、というわけではないだろう。軽自動車を作るのが得意な日本だからこそ、ツインのように割り切ったモデルが一台くらいはあっても良いはずなのだが。

徹底的なコストダウンのため、ガラスハッチによってバックドアを代用していた
徹底的なコストダウンのため、ガラスハッチによってバックドアを代用していた

セダンに新たな価値観を加えた「トヨタプログレ」

 「小さな高級車」というキャッチコピーで1998年に登場したプログレ。5ナンバーサイズのセダンでありながら、その中身はセルシオにも匹敵するこだわりの内装、かつ2.5L/3.0L直列6気筒エンジンのラインアップのみという本物志向のパッケージングで登場したクルマだ。

5ナンバーサイズと、狭い駐車場でも扱いやすいサイズでありながら、豪華装備を誇っていた
5ナンバーサイズと、狭い駐車場でも扱いやすいサイズでありながら、豪華装備を誇っていた

 インパネやドアトリム、コンビステアリング、シフトノブなどは、木目「調」ではなく本物のウォールナットやバーズアイメイプル、サペリマホガニーを用意し、シート表皮には本革を採用。

 その他にも、高級オーディオやレーダークルーズコントロールの搭載、全色5層コート塗装など、誰が乗っても「いいクルマ」と評価できる素晴らしい仕上がりのクルマだった。

 しかしながら、カローラとほぼ同じサイズでありながらFR のため車内は狭く、クラウンと同価格帯であったこと、保守的なデザイン、セダン人気に陰りが出ていた時代であったことなど、残念ながら、プログレには不人気車になる要因が揃ってしまっていた。

 しかしながら、日本の狭い道路でも扱いやすい本物志向のクルマ、という意味では価値ある一台といえよう。

この豪華な内装は、プログレ最大の魅力。2007年に9年の歴史に幕を閉じた
この豪華な内装は、プログレ最大の魅力。2007年に9年の歴史に幕を閉じた

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