近年の人工衛星には燃料を搭載しているものが多い。軌道を修正するスラスタ(推進装置)を噴射するためだ。しかし、その燃料がなくなったら機体が制御できなくなるため、多くの場合、その人工衛星は大気圏に落として燃されるか、または、高い軌道に移動してそのまま投棄される。つまり、人工衛星というものは、有史以来そのほとんどが使い捨てなのだ。
しかし昨年、史上初となる「宇宙のGASステーション」が打ち上げられた。米国のベンチャーが開発した宇宙タンカー「テンジン」は、燃料が枯渇した人工衛星に近づき、ドッキングして、燃料を補給することが可能。自動車と同じく、人工衛星もGASスタンドに立ち寄る時代が到来したのだ。
文/鈴木喜生、写真/オービット・ファブ、ノースロップ・グラマン
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