■MGB/MGミジェット
1989年にユーノス ロードスターが登場する以前の世界で、一世を風靡した英国製ライトウェイト2シーター。格安車にそのままの状態で乗ることはほぼ不可能だが、しっかりとした納車整備を施せば、わりと普通に乗れるはず。屋根を颯爽と開け放ち、沼の底でも呼吸したい。
●中古車相場:150万〜380万円
●ドロ沼度:★★★☆☆
■往年のハイドロシトロエン
窒素ガスとオイルでサスペンションを構成し、その油圧をブレーキにも使うハイドロニューマチック。構造が複雑なため故障が頻発したが、ハイドロニューマチックについての正しい知識を持っている専門店がビシッと直せば、そうそう壊れない。輸入中古車沼の中心付近にあるクルマだ。
●中古車相場:100万〜1300万円
●ドロ沼度:★★★★☆
■ランチア デルタ インテグラーレ
普通の実用ハッチバックだったデルタを4WDターボ化し、さらに“エボルツィオーネ(進化)”を重ねていった大人気モデル。「宇宙一壊れる」とも言われるが、元オーナーである筆者に言わせれば、そうでもない。定期的なメンテは必須だが、「1年中工場に入ってる」ということもないクルマだ。
●中古車相場:370万〜1000万円
●ドロ沼度:★★★★☆
■デイムラー ダブルシックス
ジャガーXJの上級版だったデイムラーに、5.3LのV型12気筒SOHCエンジンを搭載したスーパーエレガントサルーン。エンジン本体に加えて電装系の故障も多いが、往年の英国車を触れる“主治医”を見つけられたなら、なんとかなる。世界遺産として美しいまま維持したい一台だ。
●中古車相場:220万〜640万円
●ドロ沼度:★★★★☆
■フォルクスワーゲン タイプ2
「ワーゲンバス」との愛称で知られるトランスポルター(商用車)の第1世代。
現在の相場はかなり高騰しており、レストアずみの個体は500万円以上。故障でドロ沼にハマるというよりは、「カスタム沼」という深い沼にどんどんハマるタイプのクルマだ。
●中古車相場:300万〜800万円
●ドロ沼度:★★★★☆
■ポルシェ 911(初代)
言わずと知れた初代ポルシェ 911。現代の911とはまったく異なる「小ぶりで軽量でダイレクトで!」という乗り味は大いに魅力的だが、そもそも相場が高騰しすぎており、「沼うんぬんの前に、そもそも買えないよ!」という状況。買えば、専門店も多いので維持はラク(たぶん)。
●中古車相場:1600万〜3000万円
●ドロ沼度:★★★☆☆
■フィアット 500
現在販売されているフィアット500のご先祖様にあたるイタリアの小型車。搭載エンジンは最高出力15〜23psの空冷2気筒OHVであるため「これ1台ですべてをまかなう」というのは難しいが、「趣味のセカンドカー」としてはごく普通に使っている人も多い。
●中古車相場:200万〜500万円
●ドロ沼度:★★★★☆
■溺れるが、死ぬことはない。それが輸入中古車沼だ!
古めの輸入中古車は「とにかく金がかかる」「すぐ壊れる」などとネットでは言われがちだが、実際に沼で溺れていた立場からすると「そうでもない」というのが正直なところ。
まぁ故障というものに対する基準の違いゆえかもしれないが、「確かに溺れるけど、溺れ死ぬことはない」というのが輸入中古車沼。気になる人はぜひ一度、足をちょっとだけ沼に入れてみて!
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