「ゲレンデで原動機の着いた乗り物に、気軽に乗れるアトラクションがある」と言われたら、どんなことを想像するだろう?
頭に浮かぶのはスノーモービルか、キャタピラやクローラーが着いたクルマかもしれないが、答えは冬場にスキー場でスバルが開催している「ゲレンデタクシー」である。
今シーズンで6年目となるゲレンデタクシーは、XV、フォレスター、レガシィアウトバックというスバルのSUVが、スキーヤー、ボーダーをリフトの代わりに上まで運んでくれるというサービス。今シーズンは1月19日、20日の週末の栂池高原スキー場(長野県)から開催されており、2月2日、3日の週末にエコーバレースキー場(長野県)で行われたイベントを取材した。
文:永田恵一 写真:永田恵一/SUBARU
■今年で6年目、スバル車がスキー場を走る!
スキー場をそのままクルマが上るというのではなく、事前に雪の下を氷で固めたコースを、麓のリフト乗り場付近からこれまでで最長となる片道1kmをスバル製SUVでのぼってゆく。
乗車はもちろん無料で、乗車するのに必要なことは展示車と参加者が写った写真を「ゲレンデタクシー」のハッシュタグを着けてフェイスブックやツイッターなどのSNSに投稿するだけである(身長125cm以上という制限はある)。
タクシーとして用意されるスバルのSUVは小さい方から、2018年に追加されたXVのe-BOXER(簡易的なハイブリッド)、2018年にフルモデルチェンジされたフォレスターのe-BOXERと2.5リッターガソリン、レガシィアウトバックの4台。
クルマにはラッピングとタクシーの行灯(笑)、ダンロップのスタッドレスタイヤ、スーリーのスキーキャリアが着く以外手は加えられておらず、つまりラッピングと行灯のほかはどこのスキー場にもいるゲレンデエキスプレスである。
■頼りになるだけでなく乗り心地もいい!
取材ということでイベント開始前にレース、ラリーなどの各モータースポーツ界で活躍するプロドライバーが運転する4台に乗車。
同乗試乗ということになるのだが、往路(上り坂)では4台とも200mm以上という余裕ある最低地上高による深い雪への対応力の高さ、特にスタート直後は10度という急な斜面+刻々と変わる雪道に対しても、もともと高いスバルAWDのトラクション=駆動力をさらに高めるX-MODE(フォレスターはスノー&ダート、ディープスノー&マッドのモードも備える)が着くことも含め、何事もなかったかのように斜面を上って行く姿には、相変わらずのスバルSUVの頼もしさを痛感した。
また全車スキー場の路面でも乗り心地が良かったことも印象的だった。
復路(下り坂)は、各車広いところでは重心の低い水平対向エンジンも大きく貢献しているクルマを振り回しながらのスバルSUVが持つ高いコントロール性の披露に加え、乗降場近くの急な斜面ではオンにすれば下り坂でクルマがブレーキを掛けてくれユックリとした一定速を保ってくれるヒルディセンドコントロールのデモンストレーションが行われる。ヒルディセンドコントロールは前進だけでなく、バックの際にも機能するのが分かったのは新たな発見であった。
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