今こそ光る最新車にない存在価値!! 手放すべきではない車 5選【2019】

 自動車が最も“旬”なのは発売から間もない時期。最新モデルは、その時点で新しい技術や装備が揃えられ、世間の関心や注目も大きく集まる。

 しかし、ユーザー目線に立てば「新しい車かどうか」より「良い車かどうか」が重要だろう。

 良い車でありながら、最新車でも旧車でもない第三の選択肢。――「手放すべきではない車」は、いま所有していないユーザーにとっても、長く乗り続けられる良い選択肢のひとつといえるだろう。

文:松田秀士
写真:編集部、HONDA


新車で買える “本格派” フェアレディZ

現行型フェアレディZ/全長×全幅×全高:4330×1870×1315mm、エンジン:V6、3696cc(355ps/38.1kgm)、価格:629万3160円(NISMO)

 いまや本当に売れなくなってしまった名車がある。その名はフェアレディZ。筆者にとっては、青春時代イチバン欲しかった車だ。

 時代は変わったね、当たり前だけど。スポーツカーに憧れる人は少なくなってしまった。しかし、現行フェアレディZサイズのスポーツカーは、ロードスターなどのライトウェイト系とは一線を画し、シートを含めてラグジュアリーさもプラスされている。

 しかも、エンジンはV型6気筒3.7Lで最高出力336psを発生。できれば6速MT車がお勧めで、ヒール&トゥーなどできなくとも、「シンクロレブコントロール」をオンにすれば、車のほうで勝手にエンジン回転を合わせてくれる機構も付く。

 そして、フロントがダブルウィッシュボーン式、リアはマルチリンク式というサスペンション型式の本当のハンドリングを味わってほしい。

 フロントをストラット式とせず、F1マシンと同じダブルウィッシュボーン式を採用。こうすることで、前後のロール軸の変化をデザインすることができるのだ。サスペンションの動きは重心とロール軸とがテコの原理で作用しあっている。

 現行のZ34型でショートホイールベースを採用し、機敏なハンドリングを目指しながらしっかりと路面を掴む感覚も持ち合わせている。助手席のパートナーなしで、一人で楽しむのも良い大人のスポーツカーに仕上がっている。

クラウンらしさ光る先代「ロイヤル」

先代クラウンロイヤル/全長×全幅×全高:4895×1800×1460mm、エンジン:V6、2499cc(203ps/24.8kgm)、価格:447万6600円(ロイヤルサルーン)

 そして、先代クラウンロイヤル。クラウンはユーザー層の若年化を図っていて、いまやとにかくスポーツ嗜好。車としての運動性能は素晴らしい! 

 しかし、運動性能だけが車の魅力ではないはず……と、レーシングドライバーの筆者はあえて言いたい。速くなくても良いから個性的な車に乗りたい、というニーズに応える魅力的なモデル。例えば、新型ジムニーのハンドリングなどもそれに当てはまる。

 そこで、なぜ先代クラウンなのかというと、クラウンの走りの味、質感とは何か? を真剣に開発陣が考えて開発した車なんだよね、先代は。

 アスリートは現行路線を突っ走ったけどロイヤルは回帰した。ステアリングスピード(ステアリングを1回転させた時に前輪が切れる速さ)はアスリートよりも遅い。

 こちらは共通だが、リアサスペンションアームを“コの字型”(=開断面構造)とすることで、ねじり方向のみの剛性を下げ、振動をそこで吸収。これにより、クラウンらしい乗り心地を目指している。

 しかし、走りに振った現行モデルではこの機構は廃止されている。

 先代クラウンは平成生まれだけれど、「昭和の歌はいい歌が多いね」と嘆くおじさんたちにとって、今では味わえなくなった歴史観に触れることができる希少な1台なのだ。

二度と出ない!? V8搭載のFR小型セダン「IS F」

レクサス IS F/全長×全幅×全高:4660×1815×1415mm、エンジン:V8、4968cc(423ps/51.5kgm)、価格:766万円(標準・2007年仕様)

 さて、お次はレクサス IS F。

 筆者はこの車に愛着がある。なぜなら2010年のニュルブルクリンク24時間レースにWCOTY(世界カーオブザイヤー)チームから出場。クラス4位を記録したからだ。

 24時間を8速AT(規定で7速しか使えず)も含め、ノートラブルで走り切ったタフな車。V型8気筒5Lの自然吸気エンジンは、素晴らしいレスポンスと排気音をもつ。

 これはターボエンジンでは絶対に味わえない。コンパクトなサイズながら4ドアを持つスーパースポーツセダン。実用性もある。

 V8エンジンは6600回転で最高出力423psを発揮。もっとパワフルなスポーツセダンは数あれど、IS Fはオーバーパワーを操るハンドリングが素直。

 これからどんどん海外流出などで手に入れることが困難になること間違いなし。手放すべきではない1台だ。

スパルタンさは今以上!! “スイスポ”のDNA色濃い先代型

先代スイフトスポーツ/全長×全幅×全高:3890×1695×1510mm、エンジン:直4、1586cc(136ps/16.3kgm)、価格:168万円(6MT・2011年仕様)

 そして、4台目は先代スイフトスポーツ。

 現行スイフトスポーツがもてはやされているけれど、それはターボ化と電子デバイスの進化も手伝って、今の人気ぶりがある。プラス低価格だね。でもね、先代にはスイフトスポーツの血脈が、DNAがあるんだよ。

 エンジンは自然吸気の直列4気筒1.6L。6900回転で最高出力136psを発生していた。この高回転域まで使い切って走る快感。コーナーへのターンインでは現行モデルよりもスパルタンでクイックなステアリングレスポンス。

 実は、若干この先代モデルの方が重く、それが逆にダウンフォースとなってタイヤグリップをステアリングやシートから感じ取ることができる。突き詰めた走りの快感がある。

これぞ軽バンのNSX!? 実用派ミドシップ「バモス」

バモス/全長×全幅×全高:3395×1475×1775mm、エンジン:直3ターボ、656cc(64ps/9.5kgm)、価格:140万7000円(Mターボ・2008年仕様)

 そして、最後はバモスだ。

 初代バモス・ホンダが衝撃的なデザインとコンセプトだったので記憶に新しいが、ここでのターゲットは約18年間フルモデルチェンジもなしに生産されたワンボックスのバモスだ。そうN-VANの親ともいう存在。

 どうしてバモスを選んだかというと、商用バンとしてエンジンをミドシップに積む、MRのレイアウトを採用しているからだ。つまり、商用軽バンのNSXとは言い過ぎか?

 ターボエンジンモデルもあり、その走りは前後荷重配分がバランスしていてかなり楽しめた。しかも、ワンボックス商用バンだから室内は広く軽キャンパーにも改造可能だ。

 実用性のために専用開発したわけだけれど、もうこんな個性的な車は出てこないだろう。その意味でも、あると楽しく希少性がある車だといえる。

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