味はもちろん、丼、カレーなど食べ方のバリエーションも豊富で、迷う楽しさもある町の食堂かつ。BCの姉妹メディア『おとなの週末』が、吟味を重ねた都内にある「かつ」の名店、7つをご紹介です!
撮影/谷内啓樹(三好弥)、浅沼ノア(丸幸洋食店、涼庵、あゆた)、西崎進也(動坂食堂、キッチンきらく、ゴリラ食堂)、取材/菜々山いく子(三好弥、動坂食堂、キッチンきらく、ゴリラ食堂)、池田一郎(丸幸洋食店、涼庵、あゆた)
■半世紀に渡って愛される東京・下町生まれの味噌かつ『下町の小さなレストラン 三好弥』@入谷
現在、都内を中心に20軒ほどあるこの屋号。いずれも、“三”河出身の“好弥”さんが大正8年に文京区小石川で始めた食堂からの暖簾分けなんだとか。
とはいえ店の個性はそれぞれ異なり、東日暮里の住宅街にあるこの店は手間ひまかけた洋食がメイン。
オムライスにハンバーグ、ミックス定食と誰もがワクワクするようなメニューが品書きに並ぶ中でも、看板を張るのが好弥さんと同郷の初代が作り上げた「みそとんかつ」だ。
本場の味をベースに関東風にアレンジしたタレは、甘さの中にもコクとほのかな渋みがあってラードで揚げた香ばしいかつと出合えば、狂おしいほどご飯を呼ぶ大ご馳走。50年以上、下町で愛されてきたのも納得いく味だ。
[住所]東京都荒川区東日暮里4-2-19
[電話]03-3891-5934
[営業時間]11時~14時、17時~20時
[休日]日、木
[交通]地下鉄日比谷線入谷駅4番出口から徒歩10分
■気取りのない町の洋食店。手だれのとんかつはサクリと旨し『丸幸洋食店』@要町
店名の“洋食店”は、明治生まれの先代が洋食店として始めたから。時の流れとともに大衆食堂、品数を減らして揚げ物主体にと姿を変えたが、変わらないのは地元に愛され続ける食堂であること。
すべてが旨いが、中でも「数が出ます」というとんかつは旨い。
おいしさの秘訣を聞いても「別にないよ」と答えるが、かつを揚げるミリミリいう油の音、こなれた手つき。そして揚げたてを包丁で切るサクっいう音が揚げ加減のよさを感じさせる。
衣はカリリ。中はジューシーでロースの脂の甘さに余韻があるなあ。おまけにプリプリのエビフライもついてこの価格でいいの?気取りのないご主人と奥さんの笑顔を見ながらパクつくのがさらにシアワセだ。
[住所]東京都豊島区要町1-18-14 メゾンピッコ1階
[電話]03-3957-1701
[営業時間]11時半〜15時、17時半〜20時半
[休日]日・第3土
[交通]地下鉄有楽町線ほか要町駅B1出口から徒歩3分
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