【蘇れ日産!再生できるのか?】ゴーン後の「日産ラインアップ改善計画」

キューブのフルモデルチェンジ

現行キューブはデビューから10年9ヵ月が経過した長寿車だ
現行キューブはデビューから10年9ヵ月が経過した長寿車だ

 現行キューブの発売は2008年11月だから、先に述べたリーマンショックの発生とほぼ同時だった。次期キューブも計画されていたが、立ち消えになっている。シエンタやフリードのようなコンパクトミニバンの計画もあったが、同様になくなったという。

 現行キューブは2019年12月で生産終了するという情報が入ってきている。それでもキューブは、優れたデザイン性と空間効率を併せ持つ上質なコンパクトカーだ。今でも1カ月に300~400台を安定的に登録している。

 全長が4m以下に収まる5ナンバーサイズのボディは運転がしやすく、全高は1650mmに達するから車内は広い。和風をモチーフにした上質な内装には、独特のリラックス感覚が漂う。

 この持ち味を生かしながら、走行性能や燃費を向上させ、e-POWERやプロパイロットを装着すれば再び人気車になるだろう。

 ちなみに背の高いコンパクトカーのルーミー4姉妹車では、トヨタが扱うルーミー&タンクだけでも、両姉妹車の登録台数を合計すると2019年1~6月の1カ月平均が1万3796台に達する。

 小型/普通車で販売1位になったプリウスを上まわり、国内販売総合2位のスペーシアに迫る(1位はN-BOXで1カ月平均が2万台を超える)。

 背の高いコンパクトカーは、日本の売れ筋カテゴリーだから、キューブをフルモデルチェンジする価値は十分にある。

 フルモデルチェンジが無理なら、せめて規模の大きな改良を実施して、緊急自動ブレーキを装着して欲しい。そうなれば今でもキューブを購入する根強いファンに大きなメリットをもたらす。売れ行きも伸びる。

 今は緊急自動ブレーキがクルマ選びの条件になったから、この機能がないと、キューブのユーザーがほかのメーカーに離れてしまう。そうなると再び日産に戻る可能性は低く、ユーザーをさらに減らしてしまう。

 もしくは3列7人乗りのキューブキュービック復活も真面目に考えてもいいのではないだろうか。

マイクラ&マイクラNISMOの日本導入

 現行型マーチは 2010年7月のデビュー。2013年6月にマイナーチェンジを実施したがそれ以降、目立った変更を加えていない
現行型マーチは 2010年7月のデビュー。2013年6月にマイナーチェンジを実施したがそれ以降、目立った変更を加えていない
なぜ日本で発売しないのが不思議に思ってしまう欧州仕様のマイクラ。もはや日本仕様のマーチはもう古い
なぜ日本で発売しないのが不思議に思ってしまう欧州仕様のマイクラ。もはや日本仕様のマーチはもう古い

 日産のコンパクトカーといえばマーチだが、2010年7月のデビューから、9年1カ月が経過し、 現在の基準のクルマとはかけ離れた古いモデルだ。

 そこで、マーチのの代わりに欧州で販売されるコンパクトな5ドアハッチバック、マイクラを日本導入するべきだ。全長は3999mm、全幅は1743mmだから、 全長は4100mmのノートよりも短く、ホンダ フィットと同程度だ。 少しワイドな3ナンバー車になるが運転がしやすい。

 外観は鋭角的で大胆なラインが入り、欧州車のような雰囲気を感じさせる。内装も立体的なデザインでスポーティに仕上げ、ノートに比べると趣味性が強い。マーチに比べると質感も大幅に上まわる。

 エンジンは直列3気筒1Lターボや直列4気筒1.5Lディーゼルターボを用意する。日本ではe-POWERが求められるだろう。

 e-POWER専用車にしても良い。クルマ好きにピッタリなコンパクトカーになり得る。スポーティなNISMOを設定すると、魅力がさらに高まる。

パルサー&パルサーNISMOの日本導入

パルサーは全長4385×全幅1768×全高1520mmのボディサイズ。190psの1.6L、直4ターボモデルもあり、日本でも販売すればいいのにもったいない
パルサーは全長4385×全幅1768×全高1520mmのボディサイズ。190psの1.6L、直4ターボモデルもあり、日本でも販売すればいいのにもったいない
 2014年、欧州で“正式に”復活したパルサーのNISMO版
2014年、欧州で“正式に”復活したパルサーのNISMO版

 パルサーは、以前はコンパクトなセダン&ハッチバックとして日本でも販売されていた。近年では、日本車であればマツダ3、インプレッサスポーツ、カローラスポーツに相当するミドルサイズハッチバックになっている。

 日本ではマイクラのボディサイズが人気を高めやすいが、優れた走行性能を得るためには、ミドルサイズのパルサーがベストだ。

 日産の走りのイメージを高める車種でもあるから、かつてラリーベース車として活躍したGTI-RやNISMOを設定してぜひ日本で発売してほしい。

次ページは : インフィニティQ30、QX30の日本導入

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