■独特のデザインがノスタルジックを感じさせる
1950年代のスポーツカーを彷彿とさせるクーペフォルムは、ロードスタークーペの最たる特徴と言える。デザインの方向性を決める際には、小粋で魅惑的な造形美を持たせた「ネオノスタルジックデザイン」を演出することを基本とし、その具現化に努めたという。
具体的にはベースであるロードスターの抑揚あるリアフェンダーの造形を生かしながら、キャビンからリアフェンダーへと流れる流麗なラインは、すべてハンドメイドでモデリングし、当時の最新CAD技術で仕上げられている。
アンダーボディとフロントまわりはロードスターから流用しながら、リアフェンダー、ルーフおよびトランクリッドは新設するなど、クローズドボディとするために車体構造から見直しを行っている。
それでも重量アップは約10kgに抑えられ、ライトウェイトスポーツカーであるロードスターが掲げていた「操る楽しさと人馬一体」という根幹は崩すことなかった。むしろ、オープンドライブの解放感と引き換えに、ロードスターと比べて高いボディ剛性が得られたことで走行性能のレベルアップが果たされ、FRスポーツカーとしてよりストイックに走りを楽しむことができた。
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