アルファード&ヴェルファイアら、ライバルが存在しない孤高の日本車5選

スズキジムニー

 ジムニーは50年近い歴史を持つ、日本では軽のジムニーを中心とした本格クロカン4WDである。

 1990年代中盤まではまったくライバル車がいない孤高の存在だったのだが、1994年にパジェロミニ、1998年にはテリオスキッドというライバル車が登場。

2018年にフルモデルチェンジしたジムニーは初代、2代目をオマージュしたエクステリアが大好評で現在も長い納車待ちが続いている

 パジェロミニには十分に硬派な中での軟派な部分、テリオスキッドは4ドアというジムニーに対するアドバンテージがあったのだが、2台は現在絶版となっている。

 その大きな理由は、ボディ構造がパジェロミニ、テリオスキッドともにモノコックボディかつ両車フロントサスペンションがストラットと、通常時には両車のアドバンテージは大きいにせよ、悪路をライフラインのように使われることもある(つまり安全なところまで戻ってこれないと命の危険があるという場面)この種のクルマにはジムニーの伝統であるラダーフレーム、四輪リジッドサスペンション、パートタイム4WDの強さというアドバンテージの方が評価されたように感じる。

2012年6月をもって生産終了した三菱パジェロ。以来7年が経過するが、復活を願う声は根強く存在している。最新のS-AWC搭載のパジェロミニに期待したい

 またジムニーのような趣味性の高いクルマの場合には必要性はともかくとして、本格的なメカニズムのほうが「乗ってみたい」というイメージが強い面もありそうだ。

 もうひとつの要因としては三菱自動車が2000年代以降不振に陥ってしまったため、パジェロミニが2代目モデルで絶版となり、3代目モデルが今のところないということもあるだろう。

 いずれにしてもパジェロミニとテリオスキッドが絶版となったなかでもジムニーは継続したおかげもあり、昨年4代目モデルにフルモデルチェンジされた現行ジムニーは今も長い納車待ちが続く人気車となっている。

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 今回取り上げた5台は2台のトヨタ車を除くと、ライバルを圧倒する性能のクルマではない。

 しかしライバル車がいない、ライバル車を圧倒する孤高の存在であるのは、ブレない信念のあるコンセプトを持ち、苦しい時でもそれを長年続けているうちにライバル車が参入すら諦めてしまった、ライバル車が自滅してしまったということに尽きると思う。

 どんな商品でもライバルがいないというのは市場を独占できる最大の武器だけに、非常に難しいことにせよこの5台に続くクルマが現れ、日本の特産品としてジムニーやロードスターのように世界中で愛されるクルマが登場する日を心待ちにしたい。

合理化優先の現在では難しいが、ロードスターのように長く愛される日本車が増えることが、今後の日本のクルマ界を活性化させる起爆剤になるはず

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