競技中のラリーマシンは常に危険と隣り合わせ!! WRCの最前線でカメラがとらえたクラッシュの決定的瞬間!!

■コースを横断する観客

ラリー・アルゼンチンでジャンプするランエボの前で、平然とコースを横断する観客
ラリー・アルゼンチンでジャンプするランエボの前で、平然とコースを横断する観客

 これは2004年のラリー・アルゼンチンでのことだが、問題点は一目瞭然! ジャンプするラリーカーの前を横断するなんてありえない事態だ。これまで多くのWRCイベントを取材してきたが、ここ以外では見たことのないシーンだ。ランサーエボリューションのドライバーもたまげたことだろう。

 最後にコリン・マクレーのフォードフォーカスを紹介しよう。マクレーは1999年に長く活躍したスバルをはなれてフォードに移籍。タイトルに使用した写真はその初戦となったラリー・モンテカルロの最初のSS(競技区間)での瞬間をとらえている。

 SS1をスタートして100mほど走った最初の右コーナーでハーフスピンとなり、その後の立ちあがりで右側の観客の中へ飛び込んでしまった。スピードはかなり落ちていたものの、結果的に数人を跳ね飛ばす事態となった。

 「これは大変なことになった!」と思ったが、ギャラリーの中に大きなけがをした人はいなかったようで、マシンが去った後も平然と観戦を続けていた。直後に現場で倒れている人はいなかったし、救急車が来ることもなかった。

 今回ご紹介した写真では大きな負傷者は出なかったが、この当時のラリーは観戦者にとってもメディアにとってもは常に危険と隣り合わせだったのだ。

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