ワークスも復活してくれ!! エクリプスクロスがダカールラリー2019参戦へ

 三菱自動車のスペイン法人がダカールラリー(通称「パリダカ」)に2019年から参戦するという。かつてワークスでパリダカに参戦していた三菱だが、2009年に経済情勢悪化を理由に撤退。

 そんななか三菱車が2019年1月6~17日まで開催されるペルー国内を巡るダカールラリーに復活するとあって、ヨーロッパでは「三菱が復活」と大きな話題になっている。

 しかもマシンはエクリプスクロスをベースにした最新のもの。三菱の4WDを鍛え上げてきたパリダカ。今回のエクリプスクロス参戦は今後の三菱ワークス復活の足掛かりになるのだろうか?

文:ベストカーWeb編集部/写真;Mitsubishi


■かつてパリダカで三菱が残した偉大な功績

 三菱といえばランサーエボリューションというスポーツモデルもWRCで功績を残したが、その4WD技術を熟成させてきたのはパリダカ参戦だろう。

 「パリダカ」は正式には「ダカールラリー」と呼ばれ、フランスのパリからセネガルのダカールを走る約1万km(開催年により増減)で競われる壮大にして過酷なラリーだった。

2007年にダカールラリーに参戦した三菱ワークスのパジェロエボ。ドライサンプ化されるなど過酷なパリダカに負けない装備を誇った。前列右から2番目が増岡選手

 そんなパリダカに三菱はパジェロで参戦開始。1975年に優勝を飾るとその後も破竹の勢いで勝ち続け、1997年には篠塚建次郎選手、2002年/2003年は増岡浩選手が総合優勝する偉業を達成した。

 パリダカで鍛えられた強靭なボディと4WD技術は惜しみなく市販車にも投入されており、それが現代のパジェロやランエボなどのイメージを醸成している。

 結果的に三菱はパリダカで7大会連続優勝を含む、通算12回の優勝を飾ったものの、経済情勢悪化などを理由に2008年シーズンで活動を中止した。

三菱ワークス最後のパリダカマシンとなった「レーシングランサー」。パジェロが築いてきたパリダカの歴史を引き継ぐ予定だったが、活躍期間はわずか1年。三菱ワークスがパリダカから撤退してしまった

 そんな三菱と関係の深いパリダカ。名前こそ「ダカールラリー」として残っているが、かつての壮大なラリーとは開催地域が異なる。

 2009年からアフリカの治安悪化(かつてはラリー期間中の強盗被害や参戦車両が盗難される事件もあった)を受け、アルゼンチンなど南米開催へと変更されたのだ。

 2019年は1月6日~17日までで開催されるが、初の試みとしてペルー国内のみを走る競技になる。しかも5541kmというダカールラリーとしては異例なまでに短い距離で競われる予定。

 信頼性と速さの両立という極限を求められるダカールラリーで結果を残してきた三菱車。2019年はエクリプスクロスがその栄光を引き継ぐというが、詳細に迫ろう。

■エクリプスクロスはディーゼルターボで挑む!!

 2019年にダカールラリーに挑むのは三菱にとって久々の新車となったエクリプスクロス。もちろん市販車そのままではない。

 「エクリプスクロスT1プロト」と呼ばれる戦線車両はスチールスペースフレーム、カーボンボディを採用したスーパーマシン。デフはフロント/センター/リアがロックできる。

ワークスマシンではないがエクリプスクロスのラリーマシンとして大いに期待がかかる。ちなみにミラージュもR5規定に則ったマシンが海外では製造されている

 エンジンは日本には未導入のターボディーゼルで340hp、685Nmを誇る超ハイスペック。これで過酷なステージを走りきるというから、その信頼性の高さは特筆すべきだろう。

 ドライバーはスペイン人のクリスティーナ・グティエレス選手。写真を見るに麗しき女性だが、実は過去にダカールラリーを走破している実力者。

クリスティーナ選手。若きラリードライバーだが、ダカールラリー走破経験もあるつわもの。今後の三菱ラリーをけん引していく存在になるだろう

 さらにスペイン人としてダカールラリーの4輪部門を走破した最初の人物として知られており、その実力は疑う余地がないほど。走行距離が短いこともありエクリプスクロスの好成績にも期待がかかる。

 今回はダカールラリーということで大きな話題になったが、実はヨーロッパでは三菱車がラリーに参戦することは珍しいものではない。

現在でもランエボをはじめ多くの三菱車たちがラリーで戦っている。三菱が築いてきたヘリテージを絶やさないためにもワークス復活を願いたい

 WRCのR5規定に合致するミラージュも開発されているし、ランエボやパジェロなどでラリーに参戦するプライベーターも多い。 

 またマーケティング面でもWRCなどでの活躍の記憶もまだ鮮明で、日本の4WDといえば三菱というヨーロッパのファンの数も決して侮れる数ではないはずだ。

 こうなるとパリダカへの三菱ワークスの復活も見てみたいと思ってしまうのは野暮だろうか。

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